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北の陣 第2幕  作者: m
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夜這い

「やぁ、ギールだよ。まだ横腹に剣が刺さったままだよ。えっ?普通は気絶とかしてるんじゃないかって?はっはっは、普通の人と俺を比べないでもらいたいなぁ、まぁ、さすがの俺もそろそろ意識がもうろうとして来たがな!でも身体はビンビンでアソコもビンビンだから全然大丈夫だぜ!じゃ、グッバイ!」


「ガチャ」


中央軍の第2最前線の陣のテントに戻ったギールはテントに着くなり剣が刺さったままの状態でいきなり倒れた…


「副師団長!」


隣にいた兵士がそう叫び倒れているギールの両肩を揺すった…


「駄目だ… 意識がない… 」


兵士はそう言い、近くで待機していた軍医を呼んだ… そして軍医がすぐに手当てを開始した…




ギールが倒れてから3日がたった… ギールが目覚めると軍の怪我人達を治療する為のテントのベッドに寝かされていた… 周りのベッドには怪我人達が寝ていた…


( いつの間にか気を失っちまってたか… )


ギールは包帯で巻かれた横腹を手で抑えながらテントを出た… 外は夜だった、ギールは綺麗な夜空を見上げ考えた…


( 空はいつも平和でいいな… )


ギールは空を見上げるたびに自分は何をやっているのか?そういつも疑問に思っていた… そしてその疑問を振り払い戦うのであった…


( ん?そう言えばミーナは何処だ?あいつが男か女か聞くのを忘れてたぞ!女だったら夜這いしちゃおうかな!)


ギールは下心満載で寝ていた兵士を起こしミーナの居所を突き止めミーナを捕らえてあるテントに辿り着いた… テントの前には20人程の兵士達が見張りをしていた…


( 20人も見張りを付けるとは… まぁ、相手が相手だしそうなるか… でも20人も見張りがいたら夜這いしづらいなぁ… )


ギールはそう思いながらもテントに向かって歩いた…


「あっ!ギール副師団長殿!」


見張りの兵士がギールに気付きそう言って敬礼した。


「やぁ、ご苦労さん、この中にミーナちゃんいるかい?」


ギールは親指をテントに向け兵士にそう聞いた。


「はっ!こちらのテントに捕らえております!」


兵士がそう答えた。


「そうか、ありがとう。じゃあ君達はもう寝てていいよ、見張りは俺に任せな」


ギールが兵士達にそう言った。


「えっ?あっ、は、はい、分かりました!では自分達は失礼させてもらいます!」


兵士達は戸惑ったが相手が副師団長の為、素直にいう事を聞きテントの前から解散した…


(さぁてと、ミーナちゃんは寝てるのかな?)


ギールが静かにテントに入るとミーナは縄で上半身をぐるぐる巻きにされ正座をしながら目を閉じていた…


( ん?これは寝てるの?起きてるの? )


ギールは疑問に思いながらミーナに近寄って行った…


「何か用か?」


ミーナが突然目を開きギールを見てそう言った。



「起きてたのか?」


ギールは驚きながらそう聞いた。


「いや、寝ていた、お前の気配で目が覚めた」


ミーナがそう答えた。


( 人って正座しながら寝る事なんて出来るの?こいつはますます凄い奴だな… )


「そうか… 起こして悪かったな」


ギールはそう言い、ミーナの側に行きミーナを縛ってある縄を外し始めた。


「何をするつもりだ?」


ミーナが後ろに周ったギールにそう聞いた。


「ちょっとお前と少し話しがしたいだけだ… ここじゃ雰囲気が無いからちょっと今から俺に付いて来てくれるか?」


ギールは縄を外しながらそう言った。


「縄を外して俺と何処かに行くだと?お前正気か?俺がいきなりお前を殺すかもしれんぞ?それでもいいのか?」


ミーナがそう言った。


「フッ、お前は何処となく俺と似ている… そんな卑怯な事はせんだろう… 殺るなら堂々と殺るタイプじゃないのか?」


ギールがそう聞いた。


「フフフ、お前はバカな男だな… 」


ミーナがそう答えた。


「あっ!そう言えば!お前って男なの?女なの?どっちなの?」


ギールは急に思い出しそう聞いた。縄を外されたミーナがギールの耳元でささやいた…


「それはな… 」
















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