S拠点・旧道電撃作戦 2
「やぁ、いい加減挨拶するのが面倒くさくなって来たギール様だ!えっ?面倒くさいなら他の人を出せばいいじゃないかって?はっはっは、じゃ、グッバイ!」
「ガチャ」
作戦会議中のテント内で何かの音が聞こえた。
ギール、マーサ、ルーキの3人はまだテント内で話し合いをしていた…
「最前線の拠点を全て落とせば南軍は慌ててS拠点から全軍撤退するだろう」
マーサが2人を見てそう言った。
「そりゃ、そうですよ… 挟み討ちに合いますからね… でも万が一、最前線の拠点を落としきれなかった場合、S拠点にいる南軍が撤退せずに南軍の援軍が来てスペード師団が挟み討ちに合う危険がありますよ… 」
ルーキ師団長が腕組みをしたままそう言った。
「確かにその危険はあるが、どうするギール?」
マーサがギールを見てそう言った。
「このまま正攻法で攻めてても拉致があかない… 南軍の援軍も来る事だし、マーサの作戦に乗ってみるか」
ギールは地図の敷いてある机の上に両手を置き2人を見てそう言った。
「そう来なくっちゃ!南軍の援軍が来る前に勝負を決しようぜ!」
マーサも机の上に右手を置きそう言った。
「あっ、でも念の為この作戦が失敗した時の事を考えときましょうよ」
ルーキ師団長が左手を机の上に置きそう言った。
「ん?失敗?失敗した時は失敗した時だなんとかなるだろ?」
ギールはルーキ師団長を見てそう言った。
「いやいや、失敗した時どう動くかとか考えとかないとヤバイですって!」
ルーキ師団長が困った様にそう言った。
「だから、失敗した時は失敗した時で、派手に死に花を咲かせてやるだけだ」
ギールが微笑みながらそう言った。
「いや、冗談言ってる場合じゃないですから… じゃあ、分かりました!もしギールさん達が挟み討ちにされた場合、俺の師団をココに配備しますんで、西に逃げて下さい」
ルーキ師団長は地図の西側を指差しそう言った。
「あぁ、分かったよ、西に逃げればいいんだな」
ギールは地図の西側を見ながらそう言った。
「ええ、西に逃げて下さい、間違っても東には逃げないで下さいね!シャレになりませんから」
ルーキ師団長が微笑みながらそう言った。
「あぁ、分かった」
ギールも微笑みながらそう言ったのだった。




