傍観
「やぁ、ちょっと君の国の話を聞かせてくれないか?前回、北挑戦がどうのこうの言ってただろ?えっ?北挑戦じゃなくて北朝鮮?はっはっは、じゃ、グッバイ!」
「ガチャ」
ギール達一行が馬を止めた。
ギール達一行は真っ暗な森の中にいた。
「おい、あそこに微かに灯りが見えないか?」
ギールがマーサにそう聞いた。
マーサがギールの指差す方向を見ると確かに灯りが見えた。
「あぁ、確かに灯りが見えるな」
マーサがそう答えた。
「ちょっとココで待っててくれ、俺が家の人に今日泊まれるか聞いてくるから」
ギールはそう言い1人で馬を灯りのある場所に走らせた。
ギールが灯りのある場所に近づいた時だった、何やら様子がおかしい事にギールは気づきそっと近づく事にした。
すると1人の男が数人相手に剣を交えているのが分かった。
1人、2人とその男は襲いかかってくる兵士を斬り捨てていた。
「おっ、なかなかやるじゃん」
ギールはそっとその様子を見ていた。
するとガタイのいい兵士がその男に襲いかかりその男の腹を思いっきり刺した。
そして腹を刺された男が両膝を地面につけ上を向いた時、たいまつの灯りがその男の顔をうつし出した。
⁈
その男はアントレイヤだった…
( マジかよ! )
ギールはすぐさまナイフを取り出し馬を走らせそしてナイフをガタイのいい兵士に向け投げつけた…
ガタイのいい兵士は咄嗟にそのナイフを避けた。
「おやっ?大ピンチだねぇ、アントレイヤ
君」
( すまんアントレイヤ、君がやられてるのをずっと傍観していたよ )
ギールは馬に乗りながらそう言った。
「ギッ、ギール」
アントレイヤはそう言うと気絶した。
「あーぁ、気絶しちゃったよ、お前らウチの最高司令官になんて事しちゃったんだよ、死ぬ覚悟はあるんだろうなぁ?」
( えっ?アントレイヤ死んだ?いやいや気絶だよね?これ絶対気絶だよね?これもしアントレイヤが死んだらもしかして俺のせい? )
ギールはそう言うと馬をおり剣を抜いた。
ーーー北の陣・ギール登場参照ーーー
闘いは終わりギールは見事にアントレイヤを救い出し仲間を待たせていた場所に戻った。
「おい、早く手当をしてやってくれ」
ギールは軍医にそう言いアントレイヤを馬から降ろした。
⁈
「これはアントレイヤ殿ではないですか!」
軍医は剣が刺さったままのアントレイヤに驚きそう言った。
「そうだ… 暗殺されかかってたところを俺が助けて来た… 」
( 最高司令官が暗殺されかかってるのを傍観してましたなんて死んでも言えねー )
ギールはアントレイヤを見てそう言った。
「そうですか… 急いで応急処置をしましょう。応急処置が終わり次第アントレイヤ殿を病院に連れて行きましょう」
軍医がそう言い応急処置を始めたのだった。




