馬小屋
「やぁ、ギール様だ、俺達は今、北軍に奪われた中央軍の軍事的重要拠点に着いたところだ。えっ?展開早いよって?まぁ、そんな事は気にするな!はっはっは、話を戻すが北軍は全軍撤退したみたいだが、多分コレは北軍の罠だ、そんな事は俺もアントレイヤも分かっている事だ、君は心配しなくていいぞ!えっ?誰も心配してねーよって?マジかよー!じゃ、グッバイ!」
「ガチャ」
ギールは中央軍の重要拠点で短刀を取りだした。
「何かあった時にはこのボタンで… 」
ギールはそう独り言を言い、短刀についてあるボタンを見た。( 分からない人は読み返してね )
「ギール何をしてるんだ?」
近くにいたアントレイヤがギールを見てそう聞いた。
「いやっ、なんでもない… それより準備万端で北軍を迎え撃たなければな… 」
ギールは短刀をしまい、アントレイヤを見てそう言った。
「あぁ、すでに拠点の四方に兵を置き準備は万端だ」
アントレイヤは腕を組みそう言った。
中央軍は重要拠点に着くや否や、重要拠点の四方に兵を置き何処で何が起きても対処出来るよう重要拠点の中心にも兵を置いた…
そしてアントレイヤとギールはその拠点の中心に待機させた兵士達の中にいた…
さらに北軍からの攻撃をいち早く察知出来るよう重要拠点の周囲5キロ圏内に見張りを放った…
中央軍がその状態で北軍を待ち6時間程時が経った頃… 1人の兵士がアントレイヤの元にやって来た…
「アントレイヤ最高司令官!馬小屋で馬を殺していた北軍の兵士を1人捕まえました!」
兵士は敬礼しそう報告した。
「やはりな… 北軍の兵が隠れていたか… 分かった、そいつをココに連れて来い」
アントレイヤは兵士にそう命令した。
「はっ!」
兵士はそう言いアントレイヤの元から去って行った。
しばらくして兵士が北軍の兵士を連れて再びアントレイヤの元にやって来た。
「こいつです」
兵士はアントレイヤにそう言った。
捕らえられた北軍の兵士は上半身を縄で縛られていた。
「お前、ウチの馬を殺してたんだって?全軍退却したはずの北軍が馬をわざわざ殺す必要なんてどこにある?北軍は一体何を企んでいるんだ?」
アントレイヤは腕を組み北軍の兵士にそう聞いた。
「たっ、助けて下さい!なんでも喋るんで命だけは助けて下さい!」
北軍の兵士はアントレイヤにそう言った。
「分かった… 北軍が何を企んでるのか喋るなら命は助けてやろう」
アントレイヤは腕を組んだままそう言った。
「あっ、ありがとうございます!」
北軍の兵士がアントレイヤに頭を下げ話を続けた。
「北軍は今夜、この拠点の南より夜襲を仕掛けます!俺は少しでも中央軍の戦力を削るよう命令され馬を殺してました」
北軍の兵士はそう言った。
「なるほどな… 北軍の狙いは分かった… お前の他にも北軍の兵はこの拠点に隠れているのか?」
アントレイヤは北軍の兵士にそう聞いた。
「わっ、分かりません!自分は1人で隠れるよう命令され1人で隠れていましたので… 」
北軍の兵士がそう言った。
「そうか… 嘘じゃないだろな?」
アントレイヤは北軍の兵士に詰め寄った。
「うっ、嘘じゃありません!こんな命が懸かったところで嘘はつきません!」
北軍の兵士がそう言った。
「そうか… 分かった… 取り敢えずお前を捕虜として捕らえる、この戦が無事に終わったらお前を解放してやろう」
アントレイヤはそう言い、北軍の兵を捕まえた兵士に捕虜を監禁するよう命令したのだった…




