ギールvsキーナ
やぁ、ギール様だ!今、敵の大将である北軍の最高司令官がいるテントの裏にいるから君との会話は不可能だ… えっ?そんな所で何してんのだって?君はちゃんとこの小説を読んでないのか!俺達は今、北軍の最高司令官を暗殺しに来てるんだ!じゃ、忙しいからグッバイ!」
「ガチャ」
テントの裏に隠れていたアントレイヤ達の前にブル最高司令官がいきなりやって来た。
「今、暗殺がどうのこうのって聞こえたんだが… 」
ブル最高司令官がアントレイヤ達の前に立ちそう聞いてきた。
( やべーよ、モロ聞こえてたよ! )
「はっはっは、聞こえてたのなら仕方ない… その通り!俺達はお前を暗殺しに来たんだ」
ギールがブル最高司令官にそう答えた。
「私を暗殺だと?ガッハッハッハ、笑わせおる」
ブル最高司令官が笑いながらそう言った。
「何がおかしい」
ギールが怪訝そうにそう聞いた。
「私を殺してどうする?君達の本当の敵は私ではないのだよ?私を殺したところで何も変わらんガッハッハッハ」
ブル最高司令官が笑いながらそう答えた。
「どう言う意味だ?」
ギールが剣を抜きそう聞いた。
「ガッハッハッハ、その言葉の通りだよ」
ブル最高司令官が笑いながらそう答えた。
「そうか… よく分からんが、とにかくお前には死んでもらうぜ!」
ギールがそう言いブル最高司令官に斬りかかった。
と、その時テントの陰から北軍の兵士が1人飛び出して来た… そしてギールと飛び出して来た北軍の兵士が斬り合いになった…
「シャキィン、シャキィン、シャキィィン」
2人は間合いを取った。
「この俺様の剣を弾くとは、お前は何者だ?」
ギールはその北軍の兵士に剣先を向けそう聞いた。
「ブル最高司令官、ここは私に任せて逃げて下さい」
北軍の兵士がブル最高司令官の方をチラリと見てそう言い再びギールを見て話しを続けた。
「俺は北月師団最高幹部のキーナだ… お前の方こそ何者だ?」
キーナも剣先をギールに向けそう聞いた。
「俺はスペード師団長のギール様だ!」
ギールが剣先をキーナに向けたままそう言った。
⁈
「おっ、お前があの… 」
キーナが驚きながらそう言った。
「はっはっは、どうやら俺の名を知っているようだな!悪い事は言わん、大人しくブル最高司令官の首をよこしな!そうすればお前の命だけは助けてやる」
ギールがキーナにそう言った。
ブル最高司令官は逃げずにキーナの5メートル程後ろに立っていた。キーナはチラリとブル最高司令官を見た… そして…
「分かった… 好きにしろ… 」
キーナが剣を構えたままギールにそう言った。
「お前… 随分と物分かりがいいじゃないか」
ギールも剣を構えたままキーナにそう言った。そしてアントレイヤ達にブル最高司令官を殺るようギールが合図を送った。
そしてギールとキーナが剣を構えたままでいる横をアントレイヤとスペード師団の精鋭達がブル最高司令官の元に向かって歩いて行った時だった。
「グサッ、グサッ、グサッ、シャキィン」
キーナが突然横を通り過ぎようとしたアントレイヤと精鋭達に斬りかかった。
アントレイヤはキーナの剣を弾いたが3人のスペード師団の精鋭はキーナに剣で刺されその場に倒れた…
⁈
「貴様一体なんのつもりだ?」
ギールが声を荒げてそう言った。
「見れば分かるだろ?」
キーナが笑みをこぼしそう言った。
「このヤロウ!」
ギールがそう言いキーナに斬りかかった。
「シャキィン、シャキィン、シャキィィン」
2人はしばらく斬り合い、決着がつかないまま2人は間合いを取った。
( こっ、こいつは… 俺が今まで殺り合った相手の中でもダントツに強い… こんなヤロウがこの国にいたなんて… 百戦錬磨の北軍か… なるほどな… )
「お前確か… キーナと言ったな… 」
ギールがキーナに剣先を向けながらそう聞いた。




