第1最前線の拠点奪還
「やぁ、元気かい?俺はいつでも元気だぜ!前回、作戦会議で第1最前線の拠点を奪還する事に決まって、俺たちスペード師団は戦の準備を済ませて第1最前線に向かった。いよいよスペード師団対南赤星師団の全面戦争になりそうだ、向こうは南赤星師団ともうひとつ別の師団がついていて数は向こうさんの方が多いがな… まぁ、俺たちがどう戦うか見ててくれ!じゃ、グッバイ!」
「ガチャ」
スペード師団が第1最前線に向かって進軍しているところに偵察に行っていた兵士が帰って来た…
「報告!第1最前線に敵兵およそ3万8千!向こうも攻撃準備をしている模様です!」
偵察兵が敬礼し、そう報告した。
「うむ、分かった。さがっていいぞ」
師団長が偵察兵にそう言った。
「はっ!」
偵察兵がそう言いその場から立ち去った。
「向こうさんもやる気みたいだな」
師団長の横にいたギールが師団長にそう言った。
「あぁ、そうだな… 向こうはウチの倍以上の兵士がいるから下がってはくれないだろう… かと言って第1最前線を取られたままだとウチのメンツが丸潰れだ、なんとしても第1最前線を取り戻す」
師団長はギールにそう言った。
「あぁ、そうだな… 」
ギールはそう言った。
スペード師団が進軍してから一時が経ち、ついに南軍とスペード師団が対峙する事となった。
そして両軍勢は間に20メートルの距離を置き睨み合いを開始したのだ。
そんな時だった…
「ちょっと行ってくる」
ギールは師団長に突然そう言い一騎で南軍の方に馬を走らせて行った。そしてギールが南軍との距離が後5メートル程という所まで近づいた。
「サウスはいるかー!いるなら出て来い!」
ギールが南軍に向けそう叫んだ。そう言われたサウスが南軍の軍勢の中から外に出て行こうとした時だった…
「サウス行くな!」
サウスの後ろにいたミーナがそう言った。
「大丈夫だ」
そう言ってサウスは馬を走らせた。そしてサウスは南軍の軍勢から飛び出してギールの元へやって来た。
「俺に何か?」
サウスがギールにそう聞いた。
「前に言ったはずだ、次に俺の前にお前が立てば命は無いと」
ギールはそう言い剣を抜き話しを続けた。
「今すぐ南軍をここから引かせろ、そうすれば命だけは助けてやる」
ギールはサウスにそう言った。
「フッフッフッ、それは残念ながら出来ませんよ。私1人だったら喜んでそうしましょう、だが、皆がいる前ではそうはいきません」
サウスも剣を抜きそう言った。
「そうか… なら仕方ないな… 一騎打ちでケリをつけるか?お前もここに出て来た以上仲間が見てる前で一騎打ちを逃げる訳にはいかないだろ?」
ギールがそう言った。
南軍の軍勢は一騎打ちが始まるとざわついていた…
「フッフッフッ、私はまんまと引っかかったと言う事ですね… 確かにココに出て来た以上、一騎打ちは避けられないようだ… 」
後ろにいる南軍を見てからサウスはそう言った。
「そうゆう事だ、諦めるんだな」
ギールはほくそ笑みそう言った。その時だった。
「待て!」
そう言って南軍の軍勢の中から誰かがそう叫んだのだった。