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北の陣 第2幕  作者: m
16/62

サウス登場

「やぁ、ギールだ!そう!またギールだよ!残念だったな!ミーナも前回解放したから君の希望はコレで完全に絶たれた!もう俺しかいないんだよ!よろしくな!君がいくら嫌がろうが諦めるしかないんだよ!じゃ、グッバイ!」


「ガチャ」


ギールは全員兵士が集まったところで剣を抜いた。


「敵兵の数はおよそ2万!相手は恐らく南軍の精鋭!南赤星師団だ!ウチの兵の数は1万!今から突撃を開始する!死にたくない奴は今すぐここから逃げろ!」


ギールはそう言い剣を下ろし兵士達をしばらく見た。誰1人逃げ出す兵士は居なかった…ギールは馬に乗り再び剣を振り上げた。


「俺はお前達の勇気を称える!いくぞー!俺に続けー!」


ギールがそう言い馬を走らせた。


「おー」


兵士達がそう叫びギールの後を追った。




ギール達が馬を走らせてしばらくすると南軍がこちらに向かって進行しているのを発見した。南軍もこちらに気づいてすぐに陣を敷こうと動き出した。それを見たギールは…


「このまま突っ込めー!」


そう叫び馬を全速力で走らせた。


「おおー!」


そう叫びスペード師団の兵士達がギールの後を追い突撃を開始した。


南軍は中央軍が陣の拠点にいると踏んでいたのだろう、そこにいきなり中央軍が顔を見せたので慌てた。ギールはその僅かな隙を見逃さなかった。




南軍の態勢が整わないウチにスペード師団は南軍の陣の中に切り込んだ。ギールはバッタバッタと南軍の兵士を馬に乗りながら切り捨てていた。だが、その様子をずっと伺っていた南軍の兵士が1人いた… そして、その兵士が馬に乗りながらギールに襲いかかった。


「シャキィン、シャキィン、シャキィィン」


ギールとその兵士が剣を交わした。



( 強い )


ギールはすぐにその兵士が強敵である事に気づいた。


「お前は何者だ!」


ギールは剣を交えながらその兵士に聞いた。


「俺は南赤星師団長のサウスだ」


サウスは冷静な様子でそう答えた。


「お前がサウスか!」


ギールがそう叫んだ。


「ギール殿に私の名を知って頂けているとは光栄ですよ」


サウスはギールにそう言った。


「シャキィン、シャキィン、シャキィィン」


ギールとサウスが再び剣を交えた。


「ギール殿ミーナを返して頂きたい!ミーナは今何処にいますか?」


サウスが剣を交えながらギールにそう聞いた。


「はっはっは、ミーナの事か?ミーナの事は心配するな!もう何処か安全なところで解放されてるだろう!そのウチ南軍に戻る!」


ギールが剣を交えながらそう言った。



「それは本当ですか?」


サウスは一瞬驚きそう聞いた。


「俺は嘘は言わん!」


ギールはそう答えた。


「シャキィン、シャキィン、シャキィィン」


2人は剣を交え距離を置いた。


「国が割れる前… 中央地区で私は何度か貴方にお会いした事がある、そして貴方の武勇伝もよく知っている… できる事なら貴方とは戦いたくない… ミーナ奪還が今回の目的だった… ギール殿、軍を引き上げさせてもらえませんか?」


サウスが突然そう聞いてきた。



( こいつはいきなりなんて事を言うんだ… 軍を引き上げさせてくれだと?しかも俺と会った事がある?ん〜、だがウチの本陣の事が心配だ… ココはこいつの案に乗るか? )


「よし!分かった!今日のところはコレで引き上げよう!だが次に俺と会ったらそれがお前の命日だと思え!」


ギールがそう叫んだ。


「その言葉真摯に受け止めましょう、ではコレで… 」


サウスはそう言い、ギールの元を去り自軍の兵士達に退却命令を出した、そしてギールも退却命令を出し両軍勢はその場を離れた。そしてギール達スペード師団は本陣の援軍に向かうべく馬を走らせたのであった。










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