恋愛上級26
尾田さんが、車で家まで送ってくれると言ったけれど・・・
断ってしまった。尾田さんのいない生活に慣れる第一歩。
いつまでも、甘えてられない!
圭太は、何か考え事をしている様な!?ずっと黙ったままだ。
いろんな話を聞いたせいで、私の頭は混乱している。
でもね。尾田さんの事以外で、気になることがある。
圭太私にまだ隠してることが、あるよね?
聞いたら、困るかな?また答をはぐらかされてしまうかな?
「圭太・・・あなたは、一体何者なの?」
高校生探偵とか言われたら、信じてしまいそう。
本当にただの高校生なの?
圭太は、歩くのを止めて私に質問してきた。
「柳優って知ってる?」
えっ?柳優?知ってるも何も、パパの出版社からイラスト集出してる
イラストレーターじゃない。ママからイラスト集もらったことあるし。
私の方が、先に質問したのにな~
「知ってるよ」
「俺が、いや俺達が柳優なんだ。」
えっ?圭太が、柳優?でも、俺達って言ったよね!
「俺が、キャラクター原案の柳でゆうにいがイラストレーターの優
二人で、活動してる。」
それが、二人の秘密。あっまた先生の秘密先に聞いちゃったかも。
でも、私の質問に覚悟を決めて答えてくれたんだよね。
「今のプロジェクトを成功させなくちゃいけなくて
麻里華さんの力が、どうしても必要だったんだ。」
だから、みんなここ数ヵ月忙しそうにしてたのね。
圭太は、全て分かってたってことだよね。
「俺も、尾田さんと同じ。自分の為に結衣を巻き込んだんだ。」
それは、ちょっと違う気がする。圭太は、ずっと先生が利用されない様
先生の一番近くで、守ってきた。私を巻き込むとかそんな考えで、今まで
側にいてくれたんじゃないってわかる。
「圭太が、悪いわけじゃないよ。私だって、大切な人の為だったら
同じことしてたと思うし。圭太は、先生の為だけに私の側にいて
くれたんじゃないでしょ?」
「俺は、結衣より大人だから・・・子供を守る義務がある。」
結衣より大人とか言いながら、顔真っ赤だよ。そんな圭太の顔を
見たら、今までの緊張が解けた気がした。
「はいはい。大人ですよね~大人は、ちゃんとお子様を
家まで送り届ける義務があるんですよ~!」
そんなこと言わなくても、今日は私の為に時間を作って
くれてたんだよね。それだけで、これ以上何も知らなくても
いいような気がした。
ただ、先生は私が真実を知ったことをどう思うのかな?
仕事に支障が出ないことを祈るしかない。