表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/71

恋愛上級18

 歩きながらも、不安で胸が張り裂けそう。

尾田さんを目の前にしたら、引き止めてしまうかもしれない。


 「そんなに考え込まなくても、一生会えない訳じゃないだろ!」


 ええ。仰る通りです。永遠の別れじゃない。でも、でも・・・

こんなうじうじした、自分は嫌い。なのに何故か、モヤモヤしてしまう。


 「俺が、お前のそばに居てやる。」


 私の頭を優しく叩きながら、確かに圭太は私以外の女子が

聞いたら発狂してしまう様な言葉をサラリと言った。


 そもそも圭太の目的は、尾田さんを海外に行かせることなんだから

それでだよね?

変に誤解してしまうところだった。


 「うん。ありがとう」


 「ところで、先生はちゃんとキスできたと思う?」


 変な雰囲気から、逃げたくて話題を変えた。


 「あぁ・・・大丈夫だろ」


 「そうだよね~まさか押し倒したりしてないよね~」


 「・・・」


  急に不安になった、後で確認のメールしておかなくちゃ。


 しばらく歩いたら、目的地に到着してしまった。


  「尾田さん家って、ここ?」


  そう、このマンションの最上階に住んでいるのが尾田さん。

我が家で、働いているのは本当に趣味なのだと思っていたけれど・・・

うちより高級な車を所持しているんだから、趣味だけじゃなかったんだよね。


 覚悟を決めて、尾田さんに電話した。

尾田さんは、家に居た。私と圭太は、すんなりコンシェルジュに

マンション内に入れてもらうことができた。


 エレベーターに乗り込み最上階へ尾田さん家に直通らしい。

エレベーターの扉が開くと尾田さん家の玄関前

インターホンを押す前に玄関のドアが、開いた。


 「いらっしゃい」


 そこには、いつもと変わらない優しい笑顔の尾田さんがいた。

尾田さんの家に来たのは、初めてだけれど尾田さんらしい素敵な

お家?


 ここリビングだよね?家具が一つもない。なんだか、生活感も感じられない。


「いや~ほんと参ったな~瀬戸君。君は、すごいね。」


 何故に圭太が、褒められているのか分からないけれど

圭太と尾田さんの間で、何かあったに違いない。


 「驚いたかい?」


 「いえ。」


 何、なに?このやりとり私だけ、置いていかないでよ~。


 「僕の書斎に行っててくれないか、まだお茶くらいは出せるから」

 

 ここ本当に書斎なの?入った部屋にはテーブルと机だけ、

本棚には本が一冊もない。どういうこと?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ