恋愛上級14
尾田さんが、ママのことを・・・
私。尾田さんに酷いこと言ってたのかも!?
「圭太どうしよう。私。尾田さんに酷いこと言ってた。
尾田さんが、パパならいいのにって」
そう言っても、全く相手にしてもらえなかったから・・・
尾田さんが、結婚するまでよく言ってた気がする。
「嬉しかったって。」
「えっ?」
「尾田さんお前が、そう思ってくれて嬉しかったって言ってたよ。」
何でそんなこと圭太が、知ってるの?
ママが、仕事復帰するまでほぼ毎日会っていた私でさえ知らないのに。
尾田さんが、言ってたって本当なの?
「圭太。本当に尾田さんから聞いたの?」
「もちろん本人から、この前連絡先交換してそれから
よく話してるかな。」
私、圭太の連絡先知らない。
私の知らないところで、何かいろいろ繋がってるじゃない。
「で、俺思ったんだよね~麻里華さんは、尾田さんに研究者として
研究に打ち込んで欲しいと願っているが、お前が尾田さんを慕って
いるから言い出せない。」
「尾田さんは、海外から仕事のオファーが来ているが、お前達親子と
別れるのが辛くて言い出せないから断ろうとしている。」
それって、私さえ尾田さんの背中を押してあげたら上手く行くって
ことかしら?
「私のせいで・・・?」
「だから、みんな間違ってるって言ってるだろ!誰のせいでもないんだよ
全て本人の問題。」
「麻里華さんは、少しずつ絵を描けるようになってるし。尾田さんは
ちゃんと奥さんを愛してるから、麻里華さんとどうこうなることもない。」
「ただちゃんと言えないだけなんだよ。本当に言わないといけないことが」
そんなこと言われても・・・本当に言わなくちゃいけないことなんて。
誰のせいでもないけれど・・・。
あっ、でも分かる。本当は、ずっと前から分かってたんだ。ただ自分の
責任にすることでお互いの本音に触れない様にしていただけだよね。
「圭太やっぱり私の責任だよ。私が、今の居心地のよさを壊したく
無かったからママにも、尾田さんにも言えなかったの」
傍にいてとは言えても、もう大丈夫ってちゃんと伝えてなかった。
「でも、大の大人が圭太に間に入ってもらわないと言えないなんて
情けないわね。」
「俺は、何も頼まれてないよ。ただ尾田さんには、海外で活躍して
もらいたいと思っただけ。」
私、尾田さんにちゃんと言わなくちゃ。
本当の目的は、クレープじゃなくてこの話だったりするのかな?
だから外に誘い出してくれたの?
「それともう一つ。後ろの木に隠れてるのは、何者?」
後ろの木?まさか加代ちゃん・・・
そこに現れたのは・・・
「なんや。バレてたんかい。結衣ちゃん久しぶり~」
監視員Bいた!