恋愛上級11
先生と圭太が、ソファーに並んで座っている。
ソワソワと落ち着きのない先生に比べ圭太は、まだこの状況を
理解できていない様子。
圭太は、間違いなく女子にも人気の綺麗な顔立ちをしている。先生も、
そこそこのイケメン。そんな二人が、並んで座るとかなり絵になる。
これって、BL?禁断の世界?見ちゃっていいの?私まだ、中学生なんだけれど
見てはいけないと言われても、見ちゃうよね!?
ただ一つ不満なことは、何故先生の相手役が圭太?ちゃんと女子が、目の前に
居るというのに・・・
「先生!何で口が、タコ?タコチュー禁止でしょ!」
そもそも、先生の方が受け身ってどうなの?
先生には、キスの特訓が必修だった様だ。
「師匠・・・成功する気がしません」
私も、そう思います。圭太は、吹き出しそうなのを必死で堪えてる。
「ゆうにい。変に意識しないで、自然にした方がいいと思う。」
圭太のアドバイスが効いたのか?先生は、いきなり圭太の顎を掴んだ。
「ゆうにい。痛い」
それじゃぁ顎クイじゃなくて、顎掴み。
「先生!顎クイ禁止!」
「変に慣れてます感出さないほうが、絶対いいよ!」
初めてのキスって、案外難しいのかもしれない・・・
「自然とって、どうやるんだっけ?」
「そんなに焦らなくていいよ。何にでも、タイミングがあるから
そういう雰囲気になったら、自然と体が動くから」
へ~経験豊富な圭太が言うと説得力がある。
「タイミングかぁ~でも、失敗したら?俺生きていけない!」
「失敗したっていいじゃない!二人だけの秘密なんだし。失敗したら
もう一回すればいいだけのことでしょ?むしろラッキーじゃない?」
これだから、キスもしたことない奴はとか言わないでよね。
「師匠。圭太ありがとう。俺頑張ってみるよ。圭太後は、任せた。」
先生は、部屋を急いで出て行った。今日何しに家に来たの?
もしかして、今日キス本番?
「先生って・・・今からデートなの?」
「だろ?俺それで、ここに呼び出されたんだから。」
「後追いかける?」
冗談です。
「いいから、椅子に座って」
椅子?圭太に言われた通りに椅子に座った。
「目を閉じて」
「何で?」
「いいから・・・」
あれ?これってもしかして・・・
圭太の気配が、近づいて来るのが分かる。何かめちゃめちゃ
恥ずかしくなって来た。
息が、苦しい。ドキドキしてきた。どうして?




