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恋愛上級8

 「到着致しました。」


  寝たふりのつもりが、いつの間にか熟睡していた。

 俺の肩に寄り添い熟睡中の結衣。俺たちこんな近くに座っていたっけ?

 ヤバイこの寝顔は、反則だろ?



  「結衣様。お家に着きましたよ。」


  尾田の優しい声に目覚める結衣。何事も無かったかの様に

 車から降りた。


  「圭太。夕飯一緒に食べない?」


  誘われるがままにダイニングへ。今日は、結衣の両親が遅くなるらしい。

 この広い家に一人。一人で食事することが、当たり前なのか?


  お手伝いの加代さんが、テーブルに料理を運んで来た。

 おいおいこの量二人じゃ無理。金持ちの食事って、いつもこんなのが

 当たり前なのか?


  「加代ちゃんが、圭太の為に腕を振るったのよ。さぁ食べましょう。」


  俺と結衣。加代さんと尾田さんでテーブルを囲む。何この食事会!?


  両親が、夕食のとき不在なら加代さん達と食事するらしい。

 いつも、一人じゃないことに安心した。


  食事は、美味しく尾田さんの水族館裏話は、時間を忘れるほど楽しかった。


  帰り際結衣は、何か言いたそうにしていたが


  「またね。」


  と一言俺に告げた。


  加代さんに捕まりそうになりながらも、結衣の家を出た。


  家を出ると尾田さんが、俺を待っていた。


  「お家まで、お送り致します。」


  何から何まで、世話になりっぱなしの1日になった。


  尾田さんと二人きり。このときを待っていた。前々から

 疑問に思ってきたことを今日こそ突きつけるチャンス。


   「尾田利紀さん。Y大学の准教授ですよね?

    何故貴方が、運転手を?」


   「趣味です。」


   結衣の言っていた通りの答えが、返って来た。

  海洋学の権威でありながら、頑なに教授にならない変わり者

  その当事者が、今俺を家まで送ってくれている。


   「先生には、本当のことを申し上げておいたほうが

    いいのかもしれませんね。」


   「私は、この仕事に誇りを持っております。麻里華様と結衣様に

    お仕えすることが、一番の喜びなのです。」


   いや。俺はそういうことが聞きたかった訳じゃない。

  何か秘密が、あるような気がして仕方がない。


   「結衣様をお守りすることそれが、私に課せられた罰なのです。」


  罰?


   「結衣様が、小さい頃。お友達のご家族を水族館に招待したのですが

    私が、水族館に居た為結衣様達は、電車で来られることに。」 


   俺から聞いておいて何だけれど・・・聞いてもいいのだろうか?

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