恋愛上級7
折角のイルカショーも、台無し。喜んでたのは、先生と彼女だけ。
尾田さんとの待ち合わせの時間まで、お土産を選びながら過ごすことにした。
先生達の尾行をするのは、止めにした。本来の目的では、無かったけれど
先生達に会ったことで、変に勘繰られなくて済んだから、CAFEで会えたのは
よかったのかもしれない。
ラブリンクラゲのぬいぐるみの前で、悩む圭太。もしかして自分用で悩んじゃってる感じ?
誰かのお土産?どうだっていいのよ。関係ないし。
お土産を買って、待ち合わせ場所へ向かう。
車は、既に到着していた。
尾田さんが、車から降りて荷物を運んでくれた。
「楽しめましたか?」
「えぇ~お陰様で」
聞きたいことが、沢山あるのよ。車の中は、動く密室
逃げられないんだからね!覚悟してよね尾田さん!
「尾田さん。どうしてラブリンクラゲの写真先生なんかに
送ったの~」
「先生?申し訳ございません結衣様に送信したものとばかり
思っておりました。」
絶対嘘。うちのママならまだしも、尾田さんが、そんなミスするなんて
ありえない
「いや~それにしても、よく撮れていましたよね。学会で発表したい
ぐらいの奇跡的な1枚でしたね。」
データは、尾田さんの手の中に。これ以上騒いだら、いろんなところに
ばら撒かれる恐れが・・・
「まぁいいわ。間違いは、誰にでもあるわよね。」
強く反撃できない。
「私も、クラゲに興味があるからデータ全部頂戴ね!」
ウィ~ン 車の自動カーテンが、閉まった。
「グㇷ・・・ダメだってさ」
何よ~この仕打ち。絶対許さないんだから~。
車は、動く密室です。圭太と2人きり。しかもこんなに近距離で。
圭太は、私の事女と思ってないから平気だよね。
私はね。ちょっと変な気分だよ。
「俺寝るから。着いたら起こして。」
ですよね~。お構いなしですよね~。やっぱり圭太は、
自由人。
圭太が、眠りに就いた頃そっとカーテンが開いた。
「今日の夕食先生も、一緒にお誘いしたらいかがですか?」
返事も、聞かずすぐカーテンは閉められる。
何このプレイ?尾田さんにまで、遊ばれてる?