恋愛上級5
「そろそろ時間だな・・・尾田さん待たせてるんだろ?」
圭太は、こういうところに気が利く。
「まだ大丈夫。尾田さんとは、2時間後に待ち合わせだから」
嬉しそうに見えるのは、まだ水族館にいれるから?それとも・・・
「ねぇ。喉渇いたから、お茶しない?」
少し強引に2階のCAFEへ連行する。
席に案内されるのを待つ。
1番奥の窓際の席は、予約済み。ここから見る海は
素晴らしいの。それにもう1つのお楽しみは・・・
「あぁ。いたいた捜したよ~。」
聞き覚えのある声に振り返る。そこには、先生と彼女の姿が!
忘れてた。この水族館には、先生達も来てたんだ。
「4名様で、よろしいですか?」
「はい。」
予約は、2名だったのに
嫌とは、言えない状況なのです。
「何で、ここが分かったの?」
小声で、先生に問いかける。
「尾田さんに聞いて。来てるなら教えろよ。」
尾田さんに口止めするの忘れてた。
奥の席に4人で座る。目の前には、ご機嫌な2人
私と圭太は、気まずい雰囲気。
「従弟の圭太と教え子の結衣ちゃん。こちらは、俺の
彼女の城崎美緒さん」
いきなり自己紹介を始めたが、よ~く存じております
血液型から、趣味までなんて言えない。
「初めまして、結衣ちゃんに会えるの楽しみにしてたの。」
優しく微笑む城崎美緒。この人本当に性格よさそう。
「初めまして、中山結衣です。」
他に何話せばいいの~!
そうだいい話題が、ある。
「ここから見る海最高なんですよ。もうすぐイルカショーも
始まるし、すごく得した気分ですよね~。」
そうこの席からは、イルカショーを見ることが出来る。
絶好の穴場なのだ。
圭太に観て欲しくて、予約しておいたのに。
「そんなことより。お前ら、ラブリンクラゲ羨まし過ぎ」
えっ?何で、先生知ってるの?
「私達も、見たんだけれど触手のふれあいだけで・・・
2人みたいなハートが見れたらよかったのにねー。」
残念そうに話す2人。どうしてこんなに詳しく知ってるの?
「これで、圭太も結婚かぁ~」
「はぁ?」
「はぁ?って、お前もしかして何も知らずにラブリンクラゲ見た
のかよ。」
知らずに見ましたけど何か?
「ラブリンクラゲのハートを見たカップルは、結ばれる運命で
結ばれなかったカップルは、不幸になるって有名だろ?」