恋愛中級8
「あっ尾田さん?千夏とお茶して帰ることにしたから
また後で、お願いできますか?はい。はい。
じゃぁよろしくお願いします。」
近くで、待機中の運転手の尾田さんに嘘をついた。
きっと尾田さんには、私の嘘はバレバレだろう。
でも 私は、この怪しい男の話を聞くことにした。
カフェに入ると男は、席に座るなり
運ばれてきた水をガブガブと 飲み干した。
「いや~喉が、めっちゃ乾いてて・・・」
焼きそばパン食べてたからでしょ!
「好きなもん注文してや。俺は、チョコパフェにするけど」
「そんなことより貴方何者なの?どうして大和先生のこと
知ってるの?」
「お嬢ちゃんまずは、美味しいもん食べて落ち着こうか?
スイーツ好きやろ?ここのめっちゃうまいから!」
私そんなに動揺してる!?スイーツは、好きだけど・・・
食べる気分じゃないのよ~!!
私の気分などお構いなしに男は、勝手に注文しだした。
目の前に運ばれてくると食べない訳にはいかないわよね。
チョコバナナワッフルは、美味しい。
「食べてるとこなんやけど・・・柏木大和は、やめとき
お嬢ちゃんが、関わったらあかん奴や。あいつはなぁ~」
「結婚詐欺師」
「そうそう結婚・・・何てぇ~?結婚詐欺師?」
他の罪は、知らない私がされそうなのは、間違いなく結婚詐欺。
男は、驚いて身を乗り出した。
この焼きそばパン男は、探偵だ。身なりもそうとしか思えないけれど
焼きそばパンを食べて、奴を見張っていたのだろう
(あんぱん&牛乳ではないのが、引っかかるけど)
「結婚詐欺師やったんかぁ・・・あっ俺はな、こういうモンやねん」
男は、名刺を差し出した。
関法律探偵事務所・江口衛
私の感は、当たった。この探偵大丈夫なのかしら?
なんだか頼りないし。胡散臭い。
まもるなんて名前のくせに依頼人の秘密も、守れてなさそう。
「江口さん貴方へ依頼したのは、うちのパパなのママなの?」
私は、全てお見通しなんだから!