恋愛中級4
挑発に乗るべきか?乗らないでおくべきか・・・
圭太は、私の敵じゃないとは思うけど。
「頼むから、もうゆうにいに関わらないでくれ」
先生のこと大切に思っているのね。中学生に頭を下げるなんて。
「貴方誤解しているわ。私の目的は、先生を救うことよ。」
圭太は、罠だと言っていた。お互いの情報を交換した
ほうが、よさそうね。
「救う?・・・」
「私。昔の先生を知ってるの。貴方の知っていること教えて
くれない?教えてくれたら、私も本当のこと話すわ。」
その前に、私から離れて欲しい!近いのよーー距離。
圭太は、ゆっくりとソファーに座った。私は、圭太の傍に行き
床に座った。
「ゆうにいは、昔から絵が好きで・・・美大を目指してたんだ。
でも、急に進路変更して今の大学に入った。」
まぁ・・・進路変更なんてよくある話よね?
「俺の中で、すごく違和感があってゆうにいに聞いてみたんだ。そしたら
彼女が、どうしても同じ大学に行きたいって言うからなんて・・・」
それが、2次元じゃなくて人間の彼女ね。
「でも、彼女は大学に居なかった。落ちたんじゃなくて初めから
違う県の短大に進学予定だったって、本人から聞かされたんだ。」
つまりどういう事?
「ゆうにいは、ハニートラップにハメられたんだよ!」
だから、先生はオタクになったのね!!メガネとあの大きなリュックは
先生の防具だったってことかぁ。
「ゆうにいの才能は、利用されようとしてる。もう既に利用されてるかも
しれないけどな」
圭太の視線が、痛い。
「そう。先生の才能を欲しい大人は、沢山いるわでも、利用してたのは
私の元自称婚約者よ。」
「・・・」
「元自称婚約者って・・・お前も罠に?」
そう・・・私も、利用された1人。私を利用するだなんて、許せない!
先生を救いたいのは、本心だけど。これは、奴への復讐でもある。