恋愛初級18
なんてことだぁ~俺が城崎さんに気付かないなんて!!
でも、よく考えたら・・・俺彼女と話したことないし
声だって、近くで聞いたことなかった。
いつも、遠くから観察・・・じゃなくて、見ていただけだったから。
彼女は、何故俺なんかのこと・・・
「瀬戸くんだよね?いつもと雰囲気が違うから、声かけれなくて」
バスケットボールが、跳ね返ってくるかの如く頷く。
城崎さん俺のこと知っていてくれたんだぁ~
居るか居ないか、分からない俺なんかのこと。
「ご注文は、お決まりですか?」
店員さんの声も、よく聞き取れないよ。
訳が分からな過ぎて、彼女と同じ物を注文した。
しばらくして、アイスティーとフルーツタルトが運ばれてきた。
「美味しいね。」
美味しそうだし美味しいはずなのに・・・味が分からない。
今日化粧してないとか、言ってたけど・・・
確かにいつも以上に幼い顔だけど・・・これは、ありだな!
城崎さん可愛過ぎる!!
「あっそうだ!瀬戸くん深夜アニメとか観てる?」
城崎さんは、俺が話しやすそうな話題を選んでくれている気がする。
俺も、頑張らなくては!
「観てるよ。城崎さんは、どんなの観てるの?」
「私は、柳 優がキャラ原案してるマグネットが好きなの
瀬戸くんも、観てる?」
あぁ・・・城崎さんは、俺の為じゃなく本当にアニヲタなのかもしれない。
でも、めっちゃ好感度アップ!!
「観てるよ。面白いし。映画も今やってるね。もう観た?」
「観たいんだけど・・・ちょっとグロシーンあるから
友達誘えなくて・・・1人で観ても、変じゃないよね?」
これは、映画に誘うチャンスなんじゃ?そういえば、どんな話題にも
チャンスはあるって結衣本に書いてあった。
ダメで、元々。彼女を映画に誘うんだ!!