恋愛初級16
女子免疫ゼロの俺にこんなに話しかけてくれる子が、いたなんて
驚きだ。(結衣は、恋愛対象外なのでノーカウント)
見た目が、違うからなのか?それとも、俺がマニアに見えているから?
「どんな漫画が、読みたいんですか?」
普通に受け答えができた。スマイルさえ出ているじゃないか。
この子だからなのか?他の女子だったら・・・憧れの彼女とこんなに
自然な会話が、できるのだろうか?
いや、今は、考えるのよそう。女子への免疫を高くすることを心がけるんだ!
「冒険かファンタジー物で、恋愛も絡んでる様なのがあれば
読みたいんです。お勧めの漫画ありますか?」
あるよ。ありますとも!お勧めの漫画だらけだよ。
彼女の希望通りの作品を手に取る。
「だったら、この漫画がお勧めです。女の子にも分かりやすいし
読んだことありますか?」
気分は、書店員だ。
「あっそれ気になってたんですよ!」
彼女は、本を受け取ると裏表紙のあらすじを確認し始めた。
作画も綺麗だし、これから女子人気も間違いなく出る作品だ。
「ありがとうございます。読んでみますね。」
俺が、勧めた本が売れた。本屋さんに貢献できてよかった。よかった。
そんなこと喜んでいる場合じゃない!
結衣のプランを進めなくては・・・
確か、声掛けに成功してその後親しくなれるようなら、お茶するんだった
よな?
「喉乾きませんか?本のお礼がしたいので、お茶しに行きませんか?」
不自然じゃないよな?突然過ぎた?
お礼がしたいのは、本心だし喉も本当に乾いている。
どうか、俺とお茶して下さい。もう少し君と話がしたいんだ。
不思議ともっと一緒にいたいと思ってしまった。何でだろう?
彼女の雰囲気に惹かれているのか・・・それとも同じ趣味を持つ同士感覚?
理由を探しても、答えは出なかった。
「お礼だなんて・・・私も、喉が渇いてるので・・・じゃぁ一緒に」
本を左手に抱え右手を胸の辺りで、左右に振る姿が可愛いじゃないか!
そんなことよりこんなに順調に事が運んでいいのだろうか?
彼女と一緒に数冊本を選び購入後カフェへと向かった。