第十一章
「もぉ・・・ノアぁ!!いい加減あけてよぉ!」
ため息を一つ。なかなか家のドアを開けてくれない友人に、ルナは30分以上待たされていた。
(今日はお祭りだからどうせ家から出ないことはできないのに・・・)
そんなことを考えながら、家から出てこようとしない友人に呼びかけていた。
「どうしたの?ルナちゃん・・・ノアの家の前で。」
「あ!!ティム!ノアが・・・」
と言って家のドアを指差す。
「・・・・出てこないの?」
小さくうなずいてから続ける。
「はい。さっきからずぅっとよんでるんですけど、ぜんっぜん出てきてくれなくて・・・」
ティムは「ふーん…」と小さく呟いて、ノアの家の扉まで歩いていった。そして…
「ノア?ルナちゃんは行かせていいよな?俺は待ってるからさ。」
そして、またその場を静寂が支配する。10秒ほど待っていると、中から小さく「・・・わかった」と言う声が聞こえてきた。その声を聞くと、ティムはルナに目で合図して、先に行くように微笑んだ。
「じゃあ、よろしくお願いします。ティム。・・・ノア、先行ってるね?」
それだけ言うと、ルナは小走りに広場の方へと走り出した。
ルナが去った後、ノアとティムはしばらく黙っていた。
「・・・・・・・・・・・・・ティム?」
「ん?」
しばらくしてノアが恐る恐る確認すると、すぐに返事が返ってきた。
「わゎ!…まだいたのか!?」
「あたりまえだろ。ノアが出てこないから」
そもそも出て行けない理由はお前だよティム!!
と、言いたくても、悔しいのでそれは言わない。
「・・・早く行けよ。」
「いやだ。」
やはり答えは早い。
「おこられるぞ?」
「誰に?」
「爺」
「俺信じられてるから大丈夫」
「俺だって怒られるし」
「早く出てくれば怒られないけど?」
そこまで言われて言い返せないと判断して、叫んだ。
「…お前がいるから出られないんだろうがっ!」
本音を。
「…はぁ?」
つい口を押さえてうつむく。
「…え?…っあ!!」
(俺がいるから出られないって・・・なんでだよ・・・?)
本気でわからない。
「なーんで俺が関係するんだよ」
「えっと…いや…その…私…は…」
そこでティムはビクッと震えた。
(ノアが『私』っつった!『私』…て!久々乙女っ!…ん?乙女?ノアが乙女化するのって……ふーん…///・・・・・そういうことか・・・///そういう事・・・なんだよなぁ?)
ノアちゃん乙女vv
つかノアさん引きこもってんだよね?寒いよね?
つか今冬のはずなのに2章辺りまでしか寒そうな表現がない…(汗