?最悪な出会い
海底にまで柔らかい光が射し込む程晴れた朝。
フルムハクは、こっそりと海の上に上がっていた。
ぽかぽか陽気の心地よい朝だ。
今日はこんなにも気持ちいい日。いつもは海の中に居て太陽など浴びない為、たまには外に出るのも良いだろう。…外に居たなんて親にばれたら、怒られてしまうだろうが…。
フルムハクの腰ほどの高さの岩に腰掛け、フルムハクは、めったに感じられない太陽の光を浴びていた。
「んーっ、気持ちいい!」
普段日に当たっていない為真っ白な肌が徐々に焼けるのも気にしない。
足を交互にぷらぷらと揺らす。
「…なんで皆、こんな天気のいい日に出てこないんだろう…?」
フルムハクの両親も友達も近所の知り合いも、フルムハクが知る人全員一度も外に出た事はない。
皆、人間に捕まるのが恐いのだ。
人間は非道で無慈悲な生き物で、なにより自分等と下半身だけ姿の違う気味の悪い彼等を嫌っている。――フルムハクは昔からそう伝え聞いていた。
「…私はあんまり気にしていないけど」
ようは、彼等から何かされる前に速攻で逃げればいいのだ。
ただ、フルムハクは彼等に訊きたい事が有る為、出来る限り逃げるつもりは無い。
そもそもは、その質問の為に来たのだ。ついでに太陽を目一杯浴びて。
「…一緒に浴びたかったなぁ…」
せっかくの日の光なのに、1人でその下に居るのは空しい。
誰かと一緒に来たいなぁ…。とフルムハクが思った、その時――
「お前、何をしている!」
鋭い声が飛んだ。




