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3話: 虚空の囁き
重力の迷路を抜けた慧と雫の前には、「虚空の囁き」と呼ばれる空間が広がる。
光も音も歪み、虚空から囁くような声があちこちで響き渡る。
「……音と光の情報が混ざっている」
慧は分析者として、囁きのパターンを解析し、正しい進路を導き出そうとする。
雫は目を閉じ、直感で危険の兆候や空間の揺らぎを感じ取る。
「左に進めば囁きが弱まる……ここなら行けるわ」
だが、虚空には他の参加者や幻影が潜み、心理戦を仕掛けてくる。
慧は微細な動きや囁きの揺らぎから意図を読み取り、雫の直感と組み合わせて安全なルートを選ぶ。
「光の揺れが収まった瞬間に踏み出せ」
二人の呼吸が合い、連携で虚空の中心を突破する。
「突破……成功」
雫は安堵の笑みを浮かべ、慧も深く息をつく。
虚空の囁きは、心理戦・直感判断・情報解析を統合する試練であり、
二人の連携が確実でなければ突破できない難関だった。




