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独立防衛隊 「SMELLS」 加齢臭でエイリアンから日本を守る男達と変態?美人隊長の戦い  作者: 宮本海人


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第14話 春二郎の帰還

夏子は毎日朝近くの神社を参拝していた。そしていつも通り、神社の周りにある小さな森に春にいちゃんと作った白玉のお墓で、ちょっとだけ白玉とお話するのだ。

夏子と春にいちゃんが並べた小さな石は何度も雨で流されたが、その度に夏子が新しくきれいに並べ直したのだった。

白玉が遠くに旅立って以来、夏子はこの小さなお墓で、白玉に嬉しいこと悲しいこと何でもお話してきた。


華子からは、「春二郎は大丈夫だ。今は夏子の知ってるやさしい春にいちゃんだ。しばらく知り合いの病院に入院するが、心配しないで待っててくれ。」とだけしばらく前に電話があった。夏子はそれ以上何も聞かなかった。


テレビでは、春二郎議員は急病で緊急入院と報道された。父も党も後援会もどこに入院しているのかさえさっぱり分からないようだ。


それでも夏子は華子の言葉を信じている。いつだって真実は自分で判断するしかないのだ。


夏子は神社で参拝してから、いつも通り白玉のお墓のある小さな森に歩いてきた。


夏子はお墓の様子がいつもとちょっと違うことに気が付いた。


お墓の小さな石がきれいなまん丸に並べてあり、二輪の小さな小さなかわいい白い花が置かれているのだ。


「春にいちゃん。」


夏子は涙がこぼれそうになったが、何とかこらえて笑った。


「お帰りなさい。やさしい春にいちゃん。」


「華ちゃんありがとう。」


そして今は遠くにいる大切な友達に、心の中で伝えたのだった。


「白玉、春にいちゃんを守ってくれて、

ほんとにほんとにありがとう。ずっと親友だよ!」







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