オコジョの面の少女
今回は、途中で登場が街人達のみに変わります
それでも宜しければ
行ってらっしゃいっ!( ・ ω・)シ
~ 十 年 後 ~
あれから本格的に入隊し今は、将官を任命され私の様な物がたかだか数年でその様な大役をとは、思うが責任持って勤めさせて貰っている
そして現在私は、旅人や商人などが迷子になったり妖に襲われたりするため夜の森を巡回している
おや、あれは、人ですね
森の夜道で何を為さって居るのでしょうか
[足場が悪いし天狗や妖怪が出てきそう……]
少し遠くに人影が見えそちらに向かうとキョロキョロと回りを見ながら逃げ腰で恐々歩いている男性がいた
迷い込んで仕舞ったのでしょうか?
取り敢えずお声がけしてみましょう
「丑三つ時の森で如何なさいました」
[ヒッ、オバッ、 お ば け ! ? ]
私が声をかけると飛び上がりガタガタと震えて腰を抜かしてしまったようだ
これは、これは、驚かせて仕舞いましたか
「私の足は、透けておりませんよ?」
[も、申し訳ない。道に迷って心細かった物で……]
ここは、お昼時でも暗いですし灯りも道を外れればほとんど無い場所ですから一人で歩くのは、さぞ怖かったでしょうね
妖等に襲われる前で良かったです( ´・ω・`)
「左様で御座いましたか。では、驚かせて仕舞ったお詫びに人里までお送り致します」
私は、腰を抜かしたその人に手を差し出し立って貰い肩を貸してゆっくりと人里に向かって歩き出す
[有難い。所で名前を伺っても?]
「名乗る程の者では、御座いませんよ」
~ 街 中 の 噂 話 ~
夜の居酒屋でわいわいと噂話をして居るくたびれた酒のみ達が今宵もドンチャン騒ぎをおこして楽し気に飲んでいるようだ
[また、あのオコジョの面が出たってよ]
[何だ。そのオコジョの面つぅのは?]
[何だ。オメェ知らねぇだか]
[オコジョの面つぅのは、なぁ]
楽しそうに談笑しているグループのうちの一人がソイツは、だなぁと話し出す
[十年前位からある噂なんだけどよぉ。夜な夜な酔っぱらいに絡まれてたり怪我して帰れねぇって困ってっとな、長い銀髪を三つ編みにしてオコジョの面をかぶった軍服の奴が音も無く現れ助けてくれたって話だぁ]
[やれ鬼の子だ、油断させて喰う気だ、神隠しの前触れだ、だの言い回ってる奴らの話は、聞いたことあっけどなぁ]
[そうかぁ?。俺は、良い噂しか聞ぃとらんな]
[どんな?]
一人が話し終わると今度は、少し酔いの回っているであろう鼻と頬の赤い男が何かを思い出しているのかにんまりと笑いながら話し出した
[迷子なって途方に繰れてると声を掛けて人里に案内してくれた。追い剥ぎに襲われてた所を助けてくれて怪我の手当てと破けた着物をその場で直して綺麗な刺繍までしてくれたって噂だ]
[何故、彼奴らは、得体の知れない化け物を信じられるっ!?。全く持って理解できんっ!]
居酒屋の中央付近で何やら警備兵と思われる格好の酔っ払った若い青年が騒ぎ立てている
[誰だぁ。あの騒いどるの?]
[最近、此方に配属されたっちゅう男だな]
[まぁ、そんなことよりオコジョの面は、他に何ぞ特徴は、あるのけ?]
一人が呆れたように流し目で騒いでいる青年を見た後、話を急かすように問う
[口調や背格好が将官にそっくりなんだとよぉ]
[将官と言えば何をどうしたらあんな賢ぉて優しいべっぴんさんに成るんだかや]
[一年で今の地位に登り詰めたって噂だぁ]
[そう言えば、将官が軍に入ったつぅのも
噂が立ち出したのも丁度十年前だなぁ]
[お前!!。将官が化け物だと言いたいのか!]
[私は、将官やお面の少女は、優しい人だって言っただけだろう。少し飲みすぎじゃないか?]
[オコジョの面だか鼬の面だか知らんがあんな得たいの知れん物と我が将官を一緒にするな!!]
[お前が将官を慕たい尊敬しているのは、解ったから。少し酔いを覚ませ]
先程の騒いでいた青年と同じテーブルに居た軍人と思しき男が一方的な口論に成っている
[また、将官が人かどうかの喧嘩だベ]
[彼奴ら、毎んち飽きんのけ?]
[本人が種族ば、人間じゃねつってんのに]
[まぁ、ほっぽっとればえいじゃろ]
[だな]
お帰りなさいませ(・д・ = ・д・)
またのおこしをお待ちしております