1媚 原作と探しもの
投稿初日ですし2話目です
まあなんかいろいろと考えたけど、まずはこの世界の原作の説明を少ししておこうか。
ジャンルとしてはいわゆる「追放ざまぁ」系で、スローライフ要素と俺TUEEE要素が含まれてる。
主人公は貴族家が慣習的な事情により引き取った貴族の子で、その主人公が12歳の時に行なわれる「鑑定の儀」というもので無能判定を下されて物語が始まる。
貴族の慣習とか鑑定の儀とかっていうのも説明は必要だろうけどそれはまた今度にして、今考えるべき重要な部分はその後。ジャンルからわかる通り、無能判定をされた後に主人公は追放されちゃうんだよね。凶暴なモンスターが大量に居て、植物がほとんどない不毛の地に。
12歳の子供を追放するってかなりひどくないかと思うんだけど、その辺容赦なくやってくるんだよね。まあメイドとかに子供の頃から鞭を打ち付けてるような家系だし仕方ないのかもしれないけどさ。
まあそんなこともありつつ追放された主人公はというと、無能判定されたものの凄い強い農業系の力を持っていてその不毛の地と呼ばれる場所を緑の楽園に変えてしまうの。
そこからなんやかんやあって人が増えて、強力なモンスターを手懐けたりして、さらに活躍して爵位まで得る。そうして貴族になった主人公が追放した側である僕たち家族に逆恨みされて敵対していって、まあ当然主人公のチート能力であっという間にこっちは負けちゃうよって言うのが基本的な流れ。
他にもいろいろあるんだけど、まあ僕たち家族が関係するようなところをメインに考えるとそんな感じなんだよね。
ということで、
「第1回!主人公に必要な人材を考えようの会!」
わぁぁぁぁ!!!!どんどんパフパフゥ!キラキラァァ(盛り上げてる)
ここまで振り返った原作の流れから、主人公について行かせる部下を考えていくよ!
とりあえず原作の流れを考えると、必要なので1番最初に思いつくのが戦闘ができる人。ある程度原作が進んでいくとかなり強いゴーレムとか使えるように案るから半端な戦闘力じゃあんまり意味はないんだけど、それでも強い人材で必要不可欠な人材になってくれていれば助命懇願はより通りやすくなると思うんだよね。
ということで、かなり強い人が第1候補かな。
次に思いつくのが、木工職人。
主人公は農業系の才能があって家になる植物とか作ってくるんだけど、それでもできることって結局植物を育てたり生み出したりすることくらいなんだよね。だから、確実にその生み出した植物とかを加工できる人って必要だと思うの。
そう言う意味で考えると、木工職人だけじゃなくて薬師とかポーションの作れる錬金術師とかもそれになるかな。
そんでもってさらにもう1つ、教師とかも活躍できると思う。
主人公の作る村というか都市みたいなものに集まってくるのは基本的に平民の中でも特に知識のない人とかが多いから、そういう人たちに勉強とか常識とかを教えられる人は必要。それに、そういう他人にものを教える職業の人ならうまくやれば教えた人たちから信頼されて影響力を持てるだろうし、こっちでも助命懇願が通りやすいかもしれない。
他にも内政ができる人とか商人とつながりがあって交渉もできる人とか色々と欲しい人材はいるけど、
「とりあえずなんとなく候補は出たし、さっそく探しに行こうかな」
まだ僕は小さい。だけど、小さいからこそ融通が利くこともある。
だからこそ、生き残るためにも今から行動を始めるよ!
まずはこうやって独り言をぶつぶつつぶやいててもいいように部屋から追い出しておいた使用人とかに声をかけて、
「おい!俺は外に出るから用意しろ!」
「は、はいっ!」
うん。これでOKだね。準備してくれるみたい!
早速人材を探すぞぉぉ!!
……………え?何?心の中の声と口から出る言葉があまりにも別人過ぎるだろって?
いや、僕だってこんなかわいくないしゃべり方したくないんだよ?でも仕方ないんじゃん。原作をある程度再現するなら、しゃべり方くらいは真似しとかないといけないでしょ。
「ドグマ―様。どちらまで行かれるのでしょう?」
「あ?決めてるわけないだろ。適当に歩くぞ」
「し、しかしそれでは警護が!」
「え?何か文句あんの?それくらいやれよ。護衛だろ?」
「……………か、かしこまりました」
凄いわがままな感じがにじみ出てない?さすがにここまでやればもし他に転生者がいて僕を見たとしても、原作と同じやつだなって思われれて転生者だってバレないと思うんだよね!転生者だってばれるのが悪い事なのかどうかはともかくとして。
それに、僕がこの口調で悪役やってたらダサい感じになると思うんだよ。
「僕は偉いんだぞ!従えよ!」とか言ったり、負けたら「ふぇぇぇん!!ママァァァ痛いよぉぉぉぉ!!!」とかいうタイプのぽっちゃりした悪役が思い浮かんじゃうんだよ。
さすがにそれはダサすぎるし、嫌だけど「俺」を使った方がましだと思うんだよね。
うん。
なんて、そんなことを考えてる間に
「ドグマ―様。この辺りは市民の生活する地区ですのであまり面白い物はないと思うのですが」
「ん~?じゃあなんか周りのやつらに面白い事でもやらせろよ。下民共も俺を楽しませられるなら幸せだろ?」
「そ、そうおっしゃられましても…………」
一般的な市民の生活する地域にやってきた。
やっぱり人材を探すならこういうところから発掘するのが1番だよね!庶民ならお金とかで釣れそうだし、くすぶってる人も多そう。
なんて思っていると、
「っ!?さ、財布がない!!」
「何だと?スられたんじゃないか?」
「クソッ!誰だ!!」
護衛の一部が騒がしくなる。どうやら1人がスリの被害にあったみたいだね。
これは面白くなってきたかもしれない。
「なんだ?財布がなくなったのか?」
「え?あっ、はい。その通りです!お騒がせしてしまい大変申し訳ありません!!」
「ああ。さっさと口閉じろ。うるせぇ…………だけど、スリか。ならお前ら!そのスリを探すぞ!俺の家にケンカを売ったやつをひっとらえて俺のおもちゃにする!」
「「「「は、はいっ!」」」」