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闇の令嬢、愛を思い出す  作者: 雨音祭
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破蕾 -ノイルside- 3

っ!あった…!これだ、俺が見た色は。

紫に混じり、だがしっかりと確認できた色は黒。最初は見間違いか何かかと思ったが…。昔読んだこの部分は衝撃的で、色の部分だけ覚えていたから、探し出せた。疑問を解決した達成感を感じていたが、ふと新しい疑問が浮かび上がる。それは闇の高位が何故「無」なのか。現代で言われる「無」とは、魔法を使えない者に対する呼び名である。差別的用語だが、一般的に無属性と認識され、呼称されているのだが…。

気になり、続きを読み進める。


『「無」は全てを拒絶する力であり、全てを無に還す力である。どの属性よりも強力な力故、扱いには細心の注意が必要となる。』


拒絶し、無に還す…。何か引っ掛かる。最近、誰かから聞いたような感覚に陥る。誰だ、誰と話している時だ。必死に記憶をたぐり寄せ、懸命に思い出す。クレアではない、クレアの話をした誰か…。そこまで引き寄せた時、思い出した。

そうだ、話をしていたのはユリウス。話の内容はならず者と対峙した時のこと。急に現れたクレアに助けられた、と。その時に使っていたのは…。

「None…!魔法や空気を消したと言っていた。いや正確には、魔法を拒絶して、空気を無に還したっていうのか!」

だから無属性。闇の行き着く場所は、果てなき黒。光さえも吸収し、目を開けているのか閉じているのかも分からない、そんな場所。残るのはただ無。

成る程、何故に無属性と呼ばれたのかは理解出来た。クレアがどこで習得したのかは謎ではあるが。しかし魔法を使えない者達の名とは一体何なのか。過去にも少なからずいただろうに、と思いページを再び捲っていく。自分の中での仮定が正しいのか、それを知りたいが為に。だがいくらページを進もうともそれらしき記実が見当たらない。残りも僅かになってきた辺り、諦め半ばで文を追っていれば、魔力循環の所でついに見つける。

「これだ。……取り込みと循環の問題?」

書かれていたのは、魔素の取り込みと魔法使用時の魔力循環に問題がある、という事。空気中に漂う魔素を取り込み、体の中で循環させ外に放つ。これが魔法においての基本中の基本。だから一様に確立された方法を学び、皆魔法が使用できるようになる。だがそれが出来ない者だって少なからずいる、その者達は無属性と揶揄され、ある一種の差別を受けている。ここに記載されていることが事実であるならば、今までの出来事を大きく覆すことが出来る。

「…差別のない、世界が出来る…。」

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