表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇の令嬢、愛を思い出す  作者: 雨音祭
70/165

見落としがちな日を4

朝食や王宮の案内も終わり、今はお茶会に向けてドレスを着替えている最中。といってもほとんど終わっているのだが。

着替えたドレスは、定番のAラインで気候に合わせた五分程の袖が付いたもの。色は薄いピンクで首元はシアーの素材で、可愛らしさと綺麗さが上手く調和している。これは母と留学に向けて購入した一着で、昨日エイリー達が悩みに悩んで選んでくれた一着。胸元には母から貰ったネックレスを付けている。このドレスに似合わないのは重々承知だが、どうしても付けていたかった。それをエイリーに伝えれば、微笑んで許可を出してくれた。

不慣れな地でのお茶会は不安で憂鬱だが、母やエイリー、ユニが選んでくれた物を着ると、少しだけ勇気が湧いてくるから不思議だ。

「クレア様、大変お似合いですよ。これなら他の御令嬢に負けることなどありません。」

「とってもお似合いです!華やかさも加わって、向かうところ敵なし、ですね!」

ユニが何と戦うつもりなのかは分からないが、二人が手放しで褒めてくれたのが嬉しい。

「ありがとう。緊張するけれど、二人が褒めてくれたから乗り切れる気がするわ。」

微笑んだあと、朝からずっと気になっていたことを投げかけてみる。

「…ユリウス殿下はお茶会に参加されるのかしら?」

朝食の場に姿を見せず、王宮内の案内中にも一度も見かけることは無かった。もっと言えば、昨日の夕食の最中に席を離れてから見ていない。転移魔法で膨大な魔力を使った故に、体調が優れないのだろうと考えてはいたが、朝になっても姿を見せなかったのは意外だった。陛下や妃殿下が何も言わなかった為に聞けなかったが、それ程までに魔力を消耗してしまい、回復までに時間がかかっているのだろうか。

「殿下はご出席されません。本日のお茶会は夫人や令嬢だけの、クレア様のお言葉を借りますと女子会、に当たりますでしょうか。故に殿下は招待されておりません。」

そうなの…、と相槌を打つ。もし叶うのならば話を少し出来たら、と考えていたがそれは叶わない。それなら仕方ない、と心に言い聞かせていると、エイリーが続けた。

「それに魔力の回復の為、安静にするようにとのことで、部屋から暫くはお出になられないかと。」

そうか、どちらにせよユリウスに会うことは出来ない。だがおそらく、安静の期間もそれ程長くはないだろうから、話せる機会がある時にしよう、と思い直す。

「時間も近くなっているし、そろそろ行きましょうか。」

気は進まないものの、参加は決まっている。いざとなればあまり目立たない席に移ればいいと考え、部屋をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ