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闇の令嬢、愛を思い出す  作者: 雨音祭
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初めてを繰り返して4

安心したような、やっぱり心なしか寂しいような感情を抱いていると、ユリウスが誰かを呼ぶ。サッと現れたのは二人、綺麗なお仕着せを着ている女性である。

「クレア、君の専属侍女になってもらうエイリーとユニだ。…前に侍女はこちらで手配すると伝えておいただろう?この二人はクレアと年も近く有能だ、君の身の回りを任せるといい。」

そうして私付に任命された二人が自己紹介を始める。最初に自己紹介を始めたのは、亜麻色の髪と瞳をした、いかにも仕事が出来そうな装いの人。

「初めまして、クレア様。ユリウス王太子殿下からご紹介与りましたエイリーと申します。お困り事は何なりとお申し付けください。」

そう言い終わったエイリーは一礼をし、一歩下がる。代わりに前へ出てきたのは、緋色の髪、瞳をしたボブの女性。

「初めまして、クレア様!私はユニと申します!まだ侍女になって日は浅いですが、やる気は十分にあります!精一杯仕えさせていただきます!」

終始元気なのが伝わる女性がユニだった。周りにいなかった性格だったので驚きはしたが、こちらを見る目が優しくすんなりと受け入れられた。こちらも挨拶をせねば、と思い佇まいを正す。

「初めまして、アルカート王国カレンティス公爵家が娘、

クレアです。えっと…エイリーさん、ユニさん。こちらこそこれから宜しくお願いいたします。」

少々堅苦しい挨拶をしてしまっただろうか。普段貴族以外との挨拶を交わさないから、いつも通りにしてしまったが…。エイリーとユニを見れば何故か固まっている。やはりどこかおかしかったのだろうか、と首を傾げればユリウスが教えてくれる。

「クレア、侍女とは君に仕える者だ。主人がそんなに下に出てはいけない。」

なるほど、だから二人は固まってしまったのか。確かに私に国王陛下が丁寧にしてきたら、困惑してしまう。…しかし、そうなるとどう接していけばいいものなのかが分からない。専属の侍女というものがいなかったから。母のように、と思うが年上の二人に良いのか迷ってしまう。するとエイリーが声をかけてくる。

「クレア様、私達をさん付けで呼んではなりません。敬語を使うのもです。初めは難しいかもしれませんが…焦らずに慣れていきましょう?」

そう言ってフワッと微笑む。そこに苛立ちや嫌悪は見て取れなくて。素直に頷けば、さぁ準備は出来ておりますので中へ、と促された。ユリウスにお礼を言うとすると。

「感謝は必要ない、私がしたくてしたことだ。…私も部屋へ行って休むから、クレアもゆっくり休んでくれ。」

心配と安堵が混じった声音で言われると、何も言えなくなってしまう。それでも何かをと思い、お休みなさいませと伝える。そうして部屋の扉が閉まるまでユリウスは見届けてくれた。

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