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闇の令嬢、愛を思い出す  作者: 雨音祭
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深愛 -アリアスside- 2

あれから更に三年が経ち、双子は自分で歩くようになり、拙いながらもたくさん話をしてくれるようになるまで成長した。

先に産まれた姉をクレア、弟をサイサスと名付けた。

どちらも天使のまま成長をしている。がクレアだけサイサスとは違った。

最初は目を開けた時だ。夫はエメラルドグリーンの瞳をし、アリアスは琥珀色の瞳をしている。

サイサスはウェルトの色を継いでいたが、クレアは深紅のような赤だった。

双子を取り上げ、健康状態を見てくれた医師が慌てた様子でウェルトとアリアスに告げに来た。

「お嬢様はおそらく…闇の力を持っております。」と――。

それを聞いた私達はすぐに確認をしに行き、現実を突きつけられた。何かの見間違いだと思いたかった、自分はまだ夢の中にいるのではないかと思いたかった。

だが目の前で声を上げる娘を見れば、現実だと受け止めるしかなかった。

愛おしく可愛い娘は、この瞬間から未来が決まってしまった。

ウェルトも同じ事を思ったのか、何も言えず俯いてしまう。

「ウェル…ト…、クレアは…クレアは!」

色んな感情が溢れ出し、泣きながら叫びに近いものをウェルトへ向ける。

「アリアス…君のせいではない…。それに容姿がどうであれクレアは私達の大切な子だ!」

慰めにもならない言葉に続いたものが最悪の想像をうち破る。

「クレアは私達の娘だ!誰がなんと言おうと!私達が守る!」

その言葉のおかげでどれだけ救われたか。医師から話を聞き、現実を見た時からずっと頭によぎっていた想像。

クレアを悪魔の子だとして、最初からいなかったものにするのではないか、と。

そう考えてしまうのも無理はない。闇の力を持つ者自体が希少で、且つ危険な力を持つから。

過去に闇の力を持って産まれた者をいなかったことに…産声を上げたばかりの子を手にかけた者がいた。

その話を知っていたから怖かった。そして願っていた。どんな力を持っていても私達の子だと、私達を選んでくれた子なのだから生きてほしいと。

それをウェルトも同じように思い、愛し抜き守ると宣言した――。

あの言葉のおかげでアリアスはクレアを更に深く愛し、どこに出しても恥ずかしくないようにと厳しく躾もしている。

それ故かクレアは三歳ながら我が儘は言わず、努力家で知識は理解できるものはすぐに吸収した。

それでも子供らしさもちゃんとあり、サイサスやアリアスとお茶会をしていても帳が舞っていれば、そちらを興味深そうに楽しそうに眺め教えてくれる。

神や瞳の色は違えどやはり私達の娘、顔立ちや仕草が日に日に似てくるし、愛おしくて敵わない。

そんな気持ちを抱えてクレアを眺めていた。

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