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この国の忘れもの

作者: せいいち
掲載日:2017/04/30

二十一世紀のこの国の車内ほど、心にさざ波立つところもあるまい。怒ったような顔の群れとスマホだらけの人口密度、要するに人への無関心が横溢しているのである。心がささくれ立つ事がらであふれているのが、この頃の電車だ。だけど今宵、そんな車内で、ちょっと良い光景に出逢った。

電車が駅に着いて、少しでもわれ先にと降りてゆく群れのあとに、物が残っていたのであろう、ある人が大声で忘れ物だと告げた。しかし、当の本人に声は届かないのか、踵を取って返さない。だから、彼はわざわざ電車を降りて追い掛けて行って、忘れ物を直に手渡したのである。近ごろ心和む、二十一世紀のこの国にあっては、珍しい人と人のふれあいではないか。

そして、いま一つ、その人が電車に戻るまで、戸を閉めずに待っていた車掌もよかった。

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