Diary
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3月13日
今日また「あいつ」と部活帰りに自販機によって飲み物を買った、俺は新聞部の後だから寒いしコーンスープを買ったが「あいつ」はテニス部の後で疲れたとか言ってキンキンに冷えたゆうやけミカンのジュースを買った。
そのあとはいつものようにくだらない部活の愚痴とか言いながら歩いて帰った、それにしてもかなり雪が降っていた。
3月14日
珍しく「あいつ」が学校を休んだ、担任に聞いてみたが知らないと言っていた、明日来たら聞いてみよう。
にしても、部活の顧問ウゼェ
3月15日
今日も「あいつ」は来なかった。
時期も時期だしインフルエンザにでもかかったんだろうか?
そういや、明日は部活休みだ ラッキー!
3月16日
今日も来なかった、やっぱインフルだなww
明日また部活だ、ゆううつだな。
4月26日
一か月たっても「あいつ」は学校に来ない。
テニス部では幽霊とか不登校とか言われてる。
おれももう2年生になっていた。
4月27日
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おれはペンを持ったまま日記を見つめてた、日記に書くネタがないわけじゃない。
むしろたくさんある、胡散臭い顧問のこと、新しいクラスのこと「あいつ」も同じクラスなこと、
それでもペンを動かせなかった。
仕方ないから、そのまま寝た。
4月28日
おれは学校に行くためにいつものように駅のホームで電車を待っていた。
いつものように、制服の上に防寒具を着て指定かばんを背負っている。
風が強くおれのお気に入りの青いマフラーがなびいていた、その時視界の隅に見えた人影に驚愕した。
「え? お前一か月もどこ行ってたんだ?」
そう、まぎれもなく「あいつ」がいた、私服で髪も伸びていたが「あいつ」だった。
しばらく沈黙が続いた。
《まもなく、〇〇方面行きの列車が.......》
機械的な声のアナウンスがなって電車の近ずく音が聞こえてきた。
「お別れを言いに来たんだ」
「あいつ」がそう言った気がした。
すると、おれに考える暇を与えずに「あいつ」は俺に向かって走ってきた。
そして、おれは「あいつ」に突き飛ばされた、その後のことは、よくわからない。