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序章1話 起床

夢を見ていた。広大な庭で剣を振るう少女の姿。父親らしきものがやって来て少女に話しかける。少女は今度は違う装備を持って屋敷の中を駆け回る。


・・・・懐かしい私の前世と大好きだった親父の姿だった・・・・


「お嬢様、お目覚めになられましたか?」

「あ、爺。うん、今起きたところ。」

「ヴェネツィア様より()()()()()()を連れてくるように申し使っております。支度はいいそうですよ、()()()()。」

「・・・・どっちかに絞りなさいって。()()()()()・ベネーデか、()()()()()か。」


私、アルラウネ・ベネーデはヴァイルス王国ベネーデ公爵家の次女である。そして、前世、三浦波瑠の記憶を持つ転生者であった。

まずは、どうして私がこうなったのか。それを話してゆくとしよう。


「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」

「少し身体が鈍っているぞ。波瑠。」

「いや・・・親父が強すぎるんだって!レンジャー持ちのSにいた陸将に16の娘が勝てる筈ないじゃん!」


親父は陸上自衛隊。しかもエリート中のエリート。親父の部下とは何回か手合わせしてそれなりの勝ち試合もあるが肝心の親父には一回も勝てたことがなかった。武装偵察部隊(フォースリーコン)にも知り合いがおり、幼い頃から私に訓練をさせていた。別に嫌と思ったことは一回だけだし、別に親子仲が悪いとかはない。夏休みにグアムまで行って銃を撃たせられるのだけは本気で勘弁して欲しかったが。


「まったく今日はこれくらいにしておいてやる。お前は散歩行くんだろ?」

「うん。いってきます。」


服を羽織って私は散歩に出た。

 ・・・なんだかんだ、私は親父に感謝しているし、実際自他ともに認めるファザコンに間違いはなかった。6つのときに母は私と親父を置いて家を出た。浮気相手の家に転がり込んだことは後で分かった。それから親父は私のことを1人手で育ててくれた。思えば親父とのいい思い出はあっても母とのいい思い出なんか一つもなかった。

・・・今思えば、父以外に見知った知り合いと言われれば自衛隊の人か、武装偵察部隊(フォースリーコン)かのどちらかの辺り、完全に父に毒されていた。別に悪いとは思わないが。


「商店街はこっちだよね・・・」


散歩ついでに商店街まで行くことにして、人混みに紛れた。

・・・普段なら絶対に無かったことだ。親父のことを考えるあまり、注意力が散漫になっていたのだった。というより、こんな昼間に刃が飛んでくるとは思ってなかった。


「ッ!?!?」


突如、私の背中に激痛が走り、そこから燃え盛るような熱の感覚が広がる。周りのざわつきが少しづつ遠くなり、力なく私は倒れた。「死ぬ」直感的に理解できた。


「・・・る!!」


遠ざかる意識の中、聞き慣れた声が微かに聞こえた気がした。


とまあ、誰かもわからない人に刺されて私は命を絶ち、そしてこの世界に転生してきた。こちらの私は深窓公爵令嬢で、父上、ベネツィア・ベネーデと、専属執事の爺以外には味方が居ない。別にそれを気にしたことはなかった。


「はあ・・・朝っぱらから呼び出すなんて。ついに勘当宣言かな・・・」


寝間着から部屋着に着替え、私は父上の部屋に向かった。

あとがきより申し訳ありません

本日よりこちらなろうに投稿を開始します酒坏樽と言います。カクヨム様にて同様投稿はしておりますがまだまだ至らぬ点もあります。温かい目で見守っていただけると嬉しいです。

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