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廃墟の残響

作者: 蒼山詩乃

ドグマもドクトリンもいらない

全ては私の手で始まりも終わりも

静寂の中で響いた銃声は

一つの死体を生み出した


耐えきれないほどの憂鬱さと

真相を手にしようとする勇気をください

生者の足音は消えていったが

ここでまだ私は足踏みをしている


「誰もが見てみぬふりをしていっぱしの

生者を名乗っているようだ」

様々なものを渓谷に落としては

自由になったつもりで歩いている?


正体不明のからくり箱のように

世界は今も歪みつつも動き続け

息をひそめている私はそれでもいいと

ただ先を見据えているだけ


ああ、水晶のように全てを見えていたら

たとえそれがレテの呼び水としていても

静寂の中で憧れていた意味を見いだせるならば


耐えきれないほどの苦しみと

血が濃くなることを欲して

生者から見れば狂っていても

まだここで足踏みをする私


「弾丸はもう尽きてしまっていて

幽霊船に乗ることは避けられない」

様々なものを渓谷から拾って

その先にあるのはなに?


意識不明の植物体のように

世界は今も清浄され続け

そろそろわからないことが多すぎて

自分の足で立っているのがやっとだけれど


ドグマもドクトリンもいらない

全ては私の手で始まりも終わりも

静寂の中で響いた銃声は

一つの死体を生み出した


血は循環する

いつまでも

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