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プロローグ

まわりにはたくさん飛行機がいた。

いつもよりにぎやかでいたるところで尾を引いていた。

ほとんど爆撃機で、戦闘機もたくさん。

合計いくつのプロペラがあるのかと考えてみた。

左右には遼機が1機ずつ。

今回の任務は爆撃機の護衛、あと30分もすれば帰れる。

「敵、10時の方向」

1番機から無線が入りその方向に目をやる。

スロットルハイ、エンジンが唸る。

他の1隊も後方から向かってきたようだ。

敵は、

8機。

すでに散開しはじめている。

増槽は落とさなくて大丈夫だろう。

僕は左へいった奴を追う。爆撃機の方はすでに方位を変えている。

相手は右へ急旋回。そのまま追う。スロットルを絞る。

機銃の安全装置をきる。フラップを下げてそのまま追う。

まだ。

まだ。

今。打つ。2秒、離脱。

敵機は黒い煙をあげていた。

索敵する。

ほかの奴らはもっと高いところで踊っている。

無線がなる。

「スターロイ、あがって来い」

1番機が僕のコードネームを呼ぶ

どうやら終わったようだ。

僕はよっくりと元の高度へとゆっくりとあがって行く。

爆撃機の護衛はその後数分で終わり、帰路につく。

限りなくつづく青。そこには何もなくて、愛も、憎しみも、人も。

嬉しい。飛べることは。

自由で。

空はオレンジ色に変わり、高度をさげ、雲と一緒に飛ぶ。

ちょうど太陽が見えなくなったとき滑走路が見えてくる。

3番機、2番機、1番機の順で着陸する。

3番機の川上が降りていくのを、飛行場をローパスしながら眺める。

着陸許可が下りたので着陸態勢へ。

3マイルでギアダウン。速度を落とし機首を持ち上げる。

きゅっという後輪の接地音が聞こえた。

機首が下がっていく。前輪の接地とともにギアブレーキ。

ごろごろとタイヤが回る。そのまま格納庫の前までタキシング。キャノピーを開ける。

エンジンをきる。汚いツナギを着た整備工が近づいてくる。

「おつかれ」

彼が言う。

「何か問題は?」

「うん。特にないね。よかったよ。」

「それはありがとう」

彼はそういって僅かに笑った。

ほかの整備工たちが機体を引き入れる準備をしている。

機体をまかせて事務棟へと歩く。



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