魔王ママへのサプライズ
魔王ママ。
元魔王で、元勇者の夫で、二人の子供をもつ母親だ。
そんな彼女には悩みがあった。
「最近・・・パパの帰りが遅いと思わない?」
そう言って真剣に相談するのは息子のリクト。
リクトは母の相談に「はぁ・・・」と生返事で答える。
「父さんも仕事忙しいんじゃねぇの?」
「それならいいけど・・・浮気とかだったら・・ど、どうしましょう!」
そう言って慌てる魔王ママ。
父のことになると普段の凛々しい態度が崩れてなりふりかまわなくなる母にリクトは呆れていた。
ー数日後ー
「ただいまー。」
「おかえりなさい。あなた。」
今日も帰宅が遅かった、勇者パパを出迎えた魔王ママは真相を聞くために玄関で待機していた。
そんな魔王ママをみて、勇者パパは懐からとあるものを取り出した。
「それは・・・?」
「あー、その・・・開けてみてくれ。」
そう言って照れてる勇者パパから小さい小箱を受け取った魔王ママはそれをあけた。
中には綺麗な宝飾が施されたネックレスが入っていた。
驚く魔王ママに勇者パパは言った。
「結婚記念日に・・・何か贈りたくて・・・その・・・色々探してみたんだ・・・。」
「これ・・・いいの?」
そう聞く、魔王ママに勇者パパは笑顔で言った。
「これからもよろしくな。愛しい妻よ。」
魔王ママは勇者パパに飛び付いた。
子供たちがすでに寝付いた夜中。
二人はいつもより激しく愛し合った。