7.材料調達
今日は虹色魔石の原材料である"石"を拾いに町を出ました。
宿屋の裏の小川も良い石があるんだけどね、そう頻繁に"石集め"なんかしていると不審者になっちゃうからね。
"薬草採取"なんて口実で外に出て拾うのですよ。
道路を逸れて、いつもの人気のない川原に行く。
早朝の虫があまり出てない時間、広い川原のその場所で石拾い。
あんまり大きいのは舐めにくいから、せいぜい大きくて3センチ。
希望としては2センチ以下のサイズ。
販売単価も特大サイズの"親指の第一関節"以上の大きさだと5~10万。
普通サイズの"人差し指の第一関節"以上が3~4万。
極小粒とよんでる"小指の先"くらいのモノでも1万。
因みに、普通の単属性の魔石なら親指サイズでも1万程度からなので、虹色魔石の希少性というか、お値段の高さがわかるかな?
……そりゃ、私しか作れませんしね、独占販売もいいところですよ。
もっと値段を釣り上げることだって可能かな、なんてね、ふふふ。
まぁそれはいいとして。
魔石っていうのは、生活する上でとっても重要なもので。
一言で言えば、属性の決まった電池みたいに使われている。
例えば、コンロならば火の属性の魔石を。
扇風機ならば風の属性。
照明ならば光の属性。
"魔道具"と呼ばれるそれぞれの機械に魔石をはめて使うんだけど。
今ある魔道具は単属性の魔石で十分に間に合うのよね、勿論虹色魔石も使えるんだけれど、虹色魔石はコストパフォーマンス最悪だし……。
だけど、私の魔石は"魔術師"の人たちに飛ぶように売れてゆく。
……魔術師が何に使っているのか、わたしはまだ聞けないでいる。