表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹色魔石の生産者 EX  作者: こる.


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/50

19.軟禁

 只今絶賛、軟禁中であります。


 隊長さんに抱っこされたまま、上へ上へと階段をのぼり、5階だと思うんですけど、その部屋の一つに置いていかれました。


 その後、メイドっぽい感じの女性がワゴンを押して入ってくると、部屋の隅でまごついている私を後目しりめにテキパキと部屋の中央の豪華な応接セットの上にお茶とお茶菓子を用意する。


「ごゆっくりお寛ぎ下さい」


 ドアの前で一礼すると無駄のない動作で部屋から出ていった。




 キョロキョロ部屋を見回すけれど、わ、私しか居ないよね?


 テーブルの上には、焼きたてのスコーンのようなお菓子と数種類のジャム。



 ぐきゅるるる



 素直だな腹の虫おまえ、そうだよな、あの親の敵のように固いパン以来の食料だもんな。




 これはあれだろうか…、死を待つ者への最後の手向たむけ的な?

 ならば、遠慮は要らないだろう。


 おしりに優しいすわり心地のソファに座り、両手を合わせて頂きます!


 おしぼりで手を拭いて、香ばしいかおりの焼き菓子をサックリと割り、ジャムをたっぷり付けてソロリと口に入れる。


「~んーっまいっ!!」


 流石にお菓子にアイメッパ(酸っぱい香辛料)は入らないからね!

 ジャムも甘くて凄く美味しい、超美味しいっ!!


 お茶とお菓子を交互に食べ飲み、ポットも置いてってくれたので勝手に自分で継ぎ足し、残ったジャムもお茶に入れてロシアンティーにして飲み干した。





 そして、満足感で抜け殻のようになった私がソファーに沈んでますよ。


 甘味は……甘味は心の栄養源だわぁ。






 で、安心したら、泣けてきた。

 いや実際に涙流すわけじゃないけどね!

 でもなんで、なんにも悪いことしてないのに罰せられなきゃならないの?

 理不尽だわぁ……そんなに虹色魔石が貴重なの? ただのオールマイティな魔石よ? 言うなればただの電池よ? どのジャンルの魔道具にセットしても使えるっていう、ちょっと便利な魔石なだけじゃない。


 そうよね、ちゃんと説明してもらおう。

 どうして私が罰を受けなきゃならないのかってことを。


 さっきはお腹が空いていて、短気を起こしちゃったけど、何とかならないか足掻いてみよう!

 うん! そうしよう!





 ……って、気合を入れたんですが、一向に誰も来ません。


 えーと、それでですね、さっきポット1つ分のお茶を頂いた膀胱が限界なのです。




 ちょっと、おねぃさぁぁぁん、トイレどこですかぁぁぁ!!

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ