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スーパーのベーカリーはタイマーがいつもうるさい  作者: 麻生あきら


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06 お片付け

 袋詰めも終了。売り場に並べ終わったら、お片付けと次の日の用意。

 ⋯⋯。

 そう、この店舗では午前中しか焼いていなかった。

 だって、そんなに焼いても売れないし。


 


 次の日に使う材料を作業台下の冷蔵庫に準備。

 マヨネーズ、チーズ、ホイップクリーム、ナパージュ、ナッツやドライフルーツなど。

 タッパーに使用期限(開封後)を書いたシールを貼って、その中に保存。


 作業中に使った器具の洗浄。

 業務用食洗機フル稼働。

 窯専用ブラシとモップで、窯の中に垂れた材料を掻き出す。


 フライヤーに沈殿したカスを掬う。必要なら油の補充、もしくは交換。

 垂れた油はアルコールで綺麗に落とす。

 ホイロの中は次亜塩素酸ナトリウムで拭きまくる。


 麺台はタワシでゴシゴシ、パン生地や打ち粉を水洗い。

 ダスター(不織布)を薄めた次亜塩素酸ナトリウムに漬けて、ゆるく絞って麺台に乗せ放置。除菌。

 頃合いを見て剥がし、アルコール噴霧。

 乾かしたら上からビニールを掛けて作業終了。


 これらをちゃんとしないと、衛生点検で引っかかるのは勿論、お客様のお腹がマズイ事になる。

 ちなみにこの衛生点検、不意打ちで外部の調査会社がやってくる。

 引っかかると某所で研修が待っている。


 ダスターも三色あって、用途ごとに使い分け。

 器具用と油もの用、生もの用。それぞれ別。

 プラス、タオル地の台拭き。


 


 十一時、私はここまでが通常のお仕事。

 聞いてください。

 七時からこの時間までの四時間、トイレに行けてません。

 括約筋が鍛えられます。


 もう一人は午後までなので、昼食をとりに終業の私と一緒にバックヤードへ。

 だが、どうしてもその日の相方が午後まで出られないという場合は、私が午後の業務もする。


 一時間休憩室でテレビを観ながらごはんをもそもそ。

 滅多に午後までシフトが入らない私は、厨房では味見禁止なので自分で焼いたパンを買う。

 新商品は焼き具合やら何やらを、ここか自宅で確認する事になる。


 


 ご馳走様をしてダラダラした後は、午後のお仕事。

 この頃には山型パンが冷めているので、デカくて重い電動スライサーを作業台に据える。


 四、五、六、八。

 決められた数値に目盛りを合わせて、切る。

 ちょっと怖い。

 八枚切りは最初と最後で厚さが変わってしまう事もあるので慎重に。

 綺麗に袋詰めして売り場に並べる。

 これで商品は全部売り場に出た。


 さあ、次の日の生地出しだよ!

 生産表を見ながら天板、アルミトレーにせっせと並べる。

 冷蔵庫やホイロに入れる。

 ホイロは解凍〜発酵までの時間をタイマーをセット。

 ちゃんとセットしておかないと次の日地獄を見るから、きっちり確認。

 解凍したけど、発酵してない! という事態になる。


 


 次の日の生地を用意したら、お掃除。

 生地出しの時にあちこち粉のついた手で冷凍庫や冷蔵庫の取っ手を触っている。

 次亜塩素酸ナトリウムで濡らしたダスターで拭きまくる。

 作業台も拭く。


 ベーカリーは惣菜と違ってドライキッチン。

 惣菜に比べて油汚れが少ない。

 パン屑をほうきで掃いてから、水拭きモップ。

 油汚れがある所は専用クリーナーなどで念入りに。


 グリストラップ(厨房の排水で油やゴミが下水に流れないように堰き止めておく装置)の油やゴミを掬って綺麗にする。

 最後にグリストラップ周りをモップ掛け。


 


 お掃除が終わると、終業まで売り場の確認。

 商品を前出ししたり、綺麗に配置し直したり。


 私はチーフではなかったのでやらなかったが、生地や材料の発注はこの時間にする。


 

 お、いい時間ですね。

 そろそろ帰りましょうか。


 更衣室で着替えて、社員証をピッと読み込ませて終業。

 お疲れ様でした。 

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