02 不安しかない
雇用されたスーパーを説明しておかねばならない。
不安材料が多かった。
・地元スーパーが強い、スーパー激戦区。
・しかも地元スーパーは、大手小売のグループ企業。
・雇用先のスーパーはかつて隆盛を誇っていたが、その当時は落ちぶれていた。
・そのスーパーの店舗は開店して一年程だったが、すでにいくつかのスーパーが撤退しているといういわく付きの立地。
良かった点は、地元スーパーが改装で休業していた事だけ。
お陰でとんでもなく忙しかった。
そんな店舗のベーカリーでお勤めを開始した。
ベーカリーでの午前中の従業員の役割分担は次の通り。
・麺台
・窯
・フライヤー
主に三ヶ所に別れて作業。
作業の合間の隙を狙って袋詰めしたり、売り場の陳列棚に商品を運ぶ。
午後は翌日の材料の用意と掃除。
私はまず一番簡単なフライヤーに配属された。
着替えをして厨房に入り、窯とフライヤー、ホイロの電源を入れる。
照り出しの卵の用意をする。
売り場の棚から売れ残りを回収して、棚の掃除。
そしていざ、フライヤーへ。
それから数年。
地元スーパーの改装が終わり、売り上げが落ちた。
さらに徒歩十分に新たな別の企業のスーパーが出店してきて、売り上げが落ちた。
そしてトドメに、もう一店別のスーパーが出店してきた。
下降し続ける売り上げ。
従業員が辞めていっても人員は募集されなかった。
三ヶ所に別れていた担当が、二ヶ所になった。
・麺台とフライヤー
・窯
そして、全部の仕事が出来るようにならなければいけなくなった。
きっつ。
きついけれど、生産数が減ったので何とか回せた。




