44 疑惑のレキ
「【バーストフレアランス】!」
レキの放った炎の槍が、また一体の【ブルーメタルゴーレム】を破壊する。
「いいぞ、レキ!」
思った以上に順調だ。
本来の実力さえ発揮してくれれば、レキはさすがの魔法能力を持っている。
と――通路の奥から、さらに数体の【ブルーメタルゴーレム】が現れた。
「……何体いるんだよ」
俺は苦い顔になる。
今のところは俺が一人でゴーレム軍団をかき回しているけど、体力には限りがある。
それにアッシュやドリンたちを守りながらの立ち回りになるから、普段よりも消耗する。
「大丈夫です! あれも私が!」
レキが叫んだ。
ごうっ!
ばしゅっ!
撃った魔弾が新手のゴーレムたちを次々に破壊していく。
「すごい――」
俺は息を飲んだ。
「くくく、他愛ないですね……!」
……ん?
さっきも思ったけど、やっぱりレキの様子が――雰囲気が変だぞ?
どごうっ!
さらにレキから魔法が飛んできて、ゴーレムを一体、新たに破壊した。
「……って、うわっ!? 俺が巻き込まれるような場所に撃たないでくれ!」
「ふふふふふふ……!」
「レキ……?」
レキはなおも魔法弾を連発する。
もはや狙いもつけず、無差別に撃っていた。
俺は爆風に巻き込まれないように逃げ回った。
「ち、ちょっと待て! 俺たちにまで飛んできてるぞ!」
「ひ、ひいいっ!」
と、アッシュたちも同じく逃げ回る。
だが――、
「あははははははははは! これが私の力なのね! ほうら、もっと強くしますよ! ゴーレムなんて、私が全部壊しちゃいます!」
レキが楽しげに叫んでいた。
目が爛々としている。
なんというか――完全に『イッている』目つきだ。
「ふふふふふ、さあ、全部壊してあげます!」
レキの全身から魔力が炎のように噴き出した。
「ぐっ……!」
すさまじい魔力量だった。
これが、高位魔族の魔力――!
俺はゾクリとした。
俺は剣士なので、魔力を感知する能力に長けているわけじゃない。
それでも分かる。
こいつの魔力量は、たぶんラヴィニア隊長やルインたちのような騎士団長クラスか、もしかしたら、それ以上――?
どごぉぉっ……!
ぱら……ぱら……。
レキの魔法弾があちこちで爆裂し、ダンジョンが激しく震動する。
天井が揺れ、砂ぼこりが落ちてくる。
「これ……もしかしてダンジョンが崩れかかってないか……!?」
「はあああああああああっ!」
レキは、おかまいなしに魔法弾を連発している。
やがて――すべての【ブルーメタルゴーレム】が撃破された。
ほとんど彼女一人で倒したようなものだ。
これが、レキの真の実力か。
これだけ戦えるなら、もう彼女も自信を持てるんじゃないだろうか。
と――、
「はあ、はあ、はあ……!」
荒い息をついているレキに異変が起きる。
ず……ずずずず……。
背中から翼が生え、腰からは尾が伸び、さらに額に第三の瞳が現れる。
人間と似ているけど、人間とは異なる姿――まさに魔族だ。
「なっ……!?」
アッシュたちが驚きの声を上げた。
「やはり――魔族ですか」
そしてマリエルが冷たい目で俺たちを見据える――。
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