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40 レキの実力


 俺は二体のゴーレムと渡り合いながら、背後で魔力の気配が膨れ上がるのを感じた。


「ゼルさん、いけます――!」


 レキの声には、いつもとは違う自信がこもっていた。


「よし!」


 すかさず俺は大きく横に跳ぶ。


 それを見計らったようにワンテンポ遅れて、


「【ファイアバレット】!」


 レキの放った火球が【メタルゴーレム】を直撃した。


 どろり……。


 原型を残さないほどドロドロに溶けるゴーレム。


 鉄をも溶かす超高温の炎ってことか。


「すごいじゃないか、レキ!」

「今のなら連発できます。ゼルさん、離れてください」

「ああ」


 ――って、連発できる?


 あんな高火力魔法を?


 ゴーレムたちから距離を取りつつ、俺は驚いてレキを振り返る。


「【ファイアストーム】!」


 放たれたのは火球が寄り集まり、炎の嵐と化した火炎魔法だった。


 ぐごおおううううっ……!


 すべての【メタルゴーレム】がそれに巻き込まれ、一瞬で溶け、消滅した。


「すごい!」


 俺は思わず叫んだ。


「やりました……」


 レキは呆然としている。


「今のが、私の魔法……」

「やっぱり高位魔族だけあるよ、レキは」


 俺はにっこりと笑った。


「落ち着いて戦えば、一流だよ」

「ふふ……」


 レキが小さく微笑む。


「ゼルさんのおかげです。ありがとうございました……」


 ぺこりと頭を下げる。


「俺は大したことしてないよ。レキが本来の力を発揮しただけさ」

「いえ、あなたがいなければ、私は何もできませんでしたから……」


 ――と、そのときだった。


「えっ、もう【メタルゴーレム】を倒したのか?」


 背後から足音が聞こえてきた。


 やがて現れたのは、数人の冒険者パーティ。


「君たちは……」

「【メタルゴーレム】討伐依頼を受注したんだけど、もしかしてブッキングしたのか?」


 リーダーらしい青年が眉を寄せた。


「ああ。俺たちも【メタルゴーレム】の討伐依頼を受けている。今、全滅させたところだよ」


 状況を説明する俺。


「すごいな……あの数を、たった二人で――」

「っていうか、見たことない冒険者だな」

「新参か……それにしても、この戦果は新人離れしてる……」


 と、他のメンバーたちがざわざわしていた。




「――ちょっと待って。あなたたち、闇の気配がしますね」




 一人の少女が進み出た。


「っ……!?」


 俺は思わず息を飲む。


 青い髪にフードと僧衣姿の美少女だ。


 俺は――彼女を知っている。


 マリエル・ラスタ。


 原作ゲームで主人公とパーティを組む高レベルの僧侶であり、ヒロインの一人だ――。

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敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。


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