梁川強風・・・
これにて今年の恐怖夜話完結でございます。
有明海沿岸に位置している梁川は、よく強い風が吹く。
小4のみち子は、そんな向かい風の中を下校している。
縦笛を吹く。
最近流行のあの曲を吹いてみる。
ゴォーッ。
柳が揺れる。
(オワったわ)
と、フレーズを口ずさむ。
みち子の長い髪が、後ろに飛ばされ、おでこがくっきり見える。
風が若干おさまる。
ボサボサ髪。
強風。
度々繰り返される・・・定期的に風が吹き、柳が大きく揺さぶれる。
(地下でもあったら・・・)
と、みち子が歌詞を思いだしニヤニヤしていたら、鳩とアオサギがけたたましい声で乱闘を繰りひろげていた。
みち子は無視して駆けだす。
ゴォー。
豪風吹きすさぶ。
オールバックたまに貞子。
風切り音に混じり、声がどこからかする。
(そ・ろ・そ・ろ・お・な・く・な・り)
かまいたちが鎌を振りあげる。
みち子を狙う一撃。
刹那。
お客を乗せ二ツ川を進む舟の船頭が、それに気づいた。
(悪さめ)
竿を横へ力強く払った。
シュンッ。
衝撃波が発生し、真っすぐ、鎌鼬へと向かう。
衝突、相殺。
かまいたちの風が、かき消される。
みち子はステップを楽しそうに踏み、家へ着いた。
はぁ~よっしゃ!
今年はいつもよりも長く、書き続けてみました。
継続は力なり~。
実は10話あたりで、書くのがツラくなったのは内緒です(笑)。
結構、いろいろバラエティあるお話を書けたかなと自画自賛しておりますぞ~(笑)。
ゴールまで読んでいただき改めて感謝でございます。




