神官長
焦っていた。
女神様は30日後と言った。
急がねばならん。
女神様は確かに言った。
『心の美しい子供達』
救われた気がした。
神殿に残る過去の記録に同じ様な出来事が有った。
魔により起った世界の危機を女神の力を貰った若者が救う。
伝説は本当だった。
いつも女神様は我々の味方だ。
国が混乱する。世界の終わりは伏せておかねばならない。
暴動は破滅の次に恐ろしい。
女神様は男の子と女の子の名前を言われた。
そうか、2人の愛が世界を救うのか。
2人を直ぐに連れて来なければ!
私は神官達に言った!
『すぐに2人を連れて参れ、時間が無い! なんとしてでも連れて来るのだ!』
当時の女の子。サーシャは直ぐに見つかった。
まさか王子の側室だったとは!
何て事だもう3年も一緒だと言う。王子よ、何て事をしてくれたのだ!
これはマズいかも知れない。
カイ君には誠心誠意お願いしよう。彼にサーシャへの愛情が健在なことを願う! 幼馴染故の縁の深さに期待するしかない。
私の頭などいくら下げても構わない。命すら惜しくない!
いざとなったら王子にも色々諦めてもらわねばならない。
本来ならそんなことを言う権利は私には無い。
だが、今回は別だ。
王子の事など世界に比べたら軽過ぎる!
彼が世界を救ってくれたならどんな謝礼も望むままにしなければ! 私の言葉を王は仕方なしに飲む。
だが、カイ君が王子の首を要求したら?
どうしたらいい?
私の疑問の言葉に王はただ目を瞑った。
不安の中、知らせを待った。
だが、私に届いた知らせは絶望的だった。
故郷の湖の村には居ないというのだ。
3年前から行方不明だと。
どこへ?
私はカイ君の捜索を方々に依頼した。
頼む、見つかってくれ!
時は待ってくれない!




