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ケセラセラ  作者: ソーダ
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言語

 今回のお題は、言語。

 普段私達が使っている言語は日本語であるが、他国から色んな文化を吸収した結果、日本語だけど日本語じゃない日本語がたくさん生まれた。ざっくり言うと、色んな国の言語が混じったニホン・ゴ、である。


 というのは私の勝手な妄想の産物であるが、とにかく日本語というのはもはや他国の言語ありきの言語になってしまっている、ということだ。


 その代表格とも言える英語を見れば分かるだろう。どんな文章にも、ほぼ確実に英語が混じっているという現実に。むしろ英語がないと文章を作れないという人もいるかもしれない。あぁ、和製英語、なんていうのもあるな。簡単に説明すると、日本で作られた英語だ。


 豆知識として一つ和製英語を上げてみよう。テンション、という言葉があるが、これは立派に和製英語だ。日本で使われる場合は主に、ヒャッハー! という場合に使うか、orz、といった場合に使う言葉である。


 が、これを外国でテンション上がるぜ! などと使ってしまうとキチ○イ扱いされるかもしれないので注意しよう。



 さて、そんな日本語であるのだが、大体察しが付いてしまった人もいるかもしれない。それはなろう界における大問題。「サンキュー・イメージ問題」である。本当に大問題になっているのかは定かではないが、私の中では大問題なのでそう表記しておくことにする。

 ちなみになぜその二つを取って付けたかというと、なろう界の物語内でもっともよく使われているであろう文言だからである。


 「サンキュー・イメージ問題」の何が問題か。

 それは、異世界人が母国語以外の言葉を理解したり、あまつさえ操ったりしているのが問題であり、それによって物語が破綻しているから大問題であるのだ。


 異世界人は、当たり前であるが異世界にある、その人物が育った国の言語しか理解できない。よって、ありがとうはありがとうでしかないのだ。にもかかわらず、これといった説明や描写もなく「サンキュー=ありがとう」などという公式を作ろうものなら、お前はいつどこでサンキューの言葉と意味を知ったのか、という話になってしまうのだ。二ヶ国語を操れるというオマケまでついてくる。


 それぐらい別にいーじゃん、と思う人もいるかもしれない。が、例えばサンキューが別の意味でのありがとうという言葉になっても、別にいーじゃん、と思うだろうか。例えばこんな感じの会話だ。


主人公「あれ、この部屋片付けてくれてたのか?」

異界人「ええ。こちらは手が空きましたので、軽くですが掃除もしておきました」

主人公「おー、助かるわ。蟻が十」

異界人「いえいえ」



 違和感が、半端無い。と、私は思うのだが他の人はどうだろう。ありがとうという意味のサンキューという言葉が良しとされるなら、同じ意味である蟻が十も良しとされるべきであるはずだ。しかし、おそらくは、ほとんどの人が「いやそれはねーよ」と思うはずである。なぜか。


 馴染みが、ないからである。


 そう、私達日本人にとってサンキューとは、わざわざ翻訳をする、という作業をしなくてもいいくらいには馴染みきっている言葉である。イメージも然り。故に、作内で使ったとしても、違和感を持てないのだ。サンキューはありがとうで、ありがとうはサンキューだから。そして、つい、異世界人にも使わせてしまう。


「魔法を上手く使うコツは、イメージよ!」


 こんな具合に。

 つまり、出来るだけ日本語で文章を作らないと、思わぬ形で物語が破綻してしまう危険がある、というお話だ。といっても、その日本語ですら怪しい日本人がわりといるなろう界であるからして、中々に難しい問題であると言わざるを得ないのだが。

日本語以外の言葉が使われるとそれだけで物語がつまらなくなる。

あと観音開きとか仁王立ちとか、熟語として定着しているから使っても問題ないらしいが、いくら地の文でも幻想世界のことを語っている状況で、現実を意識させるような文言を出す必要性が理解できないから、そんなもんは出すなと声を大にして主張しておく。

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