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ケセラセラ  作者: ソーダ
15/20

上達

 なろう界のエッセイ地区には、多様な内容のエッセイが無数に存在している。時事ネタからちょっとした世間話のようなものまで、まさにピンキリといった感じだ。その中でもひと際、これ以上ないほどに無意味なエッセイが存在している。

 それは。


「小説の腕を上げるには」


 といった、ハウツー本ならぬハウツーエッセイである。

 なろう界に存在するこの手のエッセイは、読むだけ時間の無駄にしかならない。


 上達したいがために、ランキングの作品や人気のある書き手の作品を読んで勉強しています! といった書き手が呆れるほどたくさんいるが、それは一番やってはいけない行為だ。上達するどころか、下手くそになる一方である。


 なぜといって、その書き手たちもまた、先達の素人の作品を読んで勉強しているからだ。ハウツーエッセイも同様である。著名な作家が執筆した本であるならまだしも、どこの誰とも知れない有象無象が書いた物なんて、害になっても益にはならない。なろう界の情報を元に書かれたものか、ネット情報を参考に書かれたものがほとんどだからだ。


 なろう界の王に、俺はなる! というなら話は別だが。


 そもそも小説の――他の分野でもそうだが――腕なんてものはそんなホイホイ上がるようなものではない。素人の書いた物を読んだだけでベストセラーを量産できるのなら、この世は作家だらけになっているはずである。そして、「作家」というものが職業として存在している、ということをきちんと理解するべきだろう。


 少し逸れた。


 なんのかんの言いはしても、良い物語を作りたいという気持ちというのはそうそう無くなるものでもないだろう。なら、どのようにすれば腕を上げられる、可能性があるのか。方法は主に二つ。


 一つは、もっとも簡単でもっとも難しいこと。

 それは、小説を書く、ということ。書いて書いて、書きまくればいいのだ。ただ漫然と書いているだけではもちろんいけないし、完結させずに次の物語に行くのもダメなのは、言うまでもないことだろう。


 もう一つは、玄人の創作物を観る。鑑賞して読書して、見まくって脳みそを鍛える。

 とにもかくにも、まずは模倣するところから始めないと腕や技術なんてものは身につかない。しかし、その模倣する対象が素人に毛が生えた程度の腕しか持たないものだったら、どうだろうか。


 なろう界にある作品に出てくる師匠とか先生といった人物は、大抵は一流以上の腕を持つ人物であるが、どうしてそんな高位の人物に物を教えさせるのかというと、つまりはそういうことである。


 下手くその真似をしても、下手くそにしかできないのだ。


 

 そして、そこからが本番である。

腕を上げたい()という書き手は多いが、真に腕を上げたい! という書き手が少ないのは本当に残念なことである。とりあえず、評価や感想に不満や文句を垂れる書き手の作品は読まない方がいいだろう。

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