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ケセラセラ  作者: ソーダ
11/20

文章

 云年前、なろう界で住人登録をした。これといって何かするわけでもなく、ただ小説を読むのに便利そうだったから登録をしたような、気がしないでもない。当時の状況もうろ覚えであるが、なろう小説と言われるものに、どっぷりと引き込まれてしまったことは覚えている。そしていくつもの作品を読んでいくうちに、とある感想が頭をもたげてきた。それは。


 誤字がひどい。


 一話の中で一つ二つ、あるくらないならまだいい。それが三つ四つ五つと増えていくともう、気になって気になって仕方がなくなってしまっていた。それだけではない。おかしな日本語や文章も、わりとある。気になる。この、気になって仕方がない状況は、どうしたらいいのだろうか。


 そんなとき。感想欄を覗いてみると、誤字報告します、といった感想じゃない感想が、どんな作品にも少なからず投稿されていたのを発見した。あぁ、なるほど。感想という形をとって、誤字がありますよ、と書き手に報告したらいいのか、と安直に思った。


 それからしばらくの間、重箱の隅をつつく勢いで誤字報告をしていた。当時、面白いと思って読んでいた作品に限られていたが。そして、誤字報告という名の感想を投稿することに慣れてくると、今度は、ちゃんとした感想を投稿してみたい、と思うようになってしまっていた。


 面白いです! ではなく、ここ、変ですよ、という感想を。


 だが、誤字報告で少しは慣れたとはいえ、そんな感想を投稿することに、抵抗も覚えていた。感想欄には、「面白いです!」といった類のものが、ほとんどだったからだ。どんな作品も、「そういう空気」になっていて非常に投稿しづらい上に、私が気になった部分は他の人には気にならない、という現実に混乱してもいた。


 とかなんとか軽く葛藤しつつも、結局は感想を投稿することにした。


 が、削除された。


 この辺りの話は割愛するとして、削除されてしまったのなら仕方がないと思い、そのまま別の作品に感想を投稿しつづけることにした。

 思いはしたが、「は?(半ギレ」みたいな感情が生まれてしまったのが、その後のなろう生活においての、一つの分岐点だったのだろうと思われる。



 ここが変だよ書き手さん、と感想を投稿して幾星霜。なんていうほど月日は経ってないが、無視されたり削除される投稿生活を送るうちに、また一つ悩みが生まれてしまっていた。


 感想の内容が、書き手に、伝わらない。


 色々とあれな書き手もいる中で、返事をしてくれる書き手も、もちろんいる。そしてその中で更に少数の書き手には感謝されたりもした。だが、返事をしてくれる書き手のほとんどは、まったくの見当違いな返事ばかりなのだ。例を上げるのが難しいのだが、大体こんな感じだ。


私「ここは乙となっていますが、丙の間違いでは?」

書「それはодинですね」


 極端な話、私の感覚からするとこれくらい意味不明な返事である。

 ここでの返答内容は、「おっしゃる通りなのですが、作風に合わないと思ったので乙にしています」というものか、「あぁ! そうですね、丙になります! すみません間違っていました!」といった返事の内容が正しいものとなるはずである。が、返ってくるのは上の例だ。もはや宇宙人にしか見えない。


 一人二人からなともかく、それが多数となってくるとどちらかに問題があるのは明らかだ。そして私はこう思った。


 私の文章作成能力、ひくすぎ!?


 それからは試行錯誤の日々だった。

 どうしたら分かってもらえるのだろうか。

 どうしたら伝わるのだろうか。


 しかし、あれこれにいろいろと試しては見るものの、成果は全くといっていいほど出やしない。小難しい表現やまわりくどい書き方なんてしていない。やっていることといえば、ある程度文章を飾って丁寧にしているだけだ。

 と、そこで、気づいた。自分の中では、まわりくどく書いたつもりのない飾った文章は、他人からするとひどく分かり難い文章になっていたのではないか、と。


 だから、率直に、直球な文章で感想を書いた。


 無視率と削除率が上がった。


 (#^ω^)


 いいだろう。ならば戦争だ。


 といった感じで黒歴史が作られてしまうのだが、それは別の話だ。


 そして今では、他人に伝える努力なんてしていないし、もはや伝えようという気さえなく、むしろわかりにくくて何が悪い! と開き直って感想を書くようにしている。



 最後に、最近知って感銘を受けた言葉を綴ってこの話を終了とする。


「あなたの書いた文章は、

 あなたの思う通りに受け取られることは、まずありません」

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