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 田植えを終え、サトイモも茂りだした頃、国会で『ダンジョンの探索及び利用促進法』が成立し、私が起業する裏付けが出来た。集落の皆の同意と必要になる施設の見積もりを済ませていた私はすぐさま駆け回って資金を集める。なにせ、自衛隊の調べによると、裏山のダンジョン『第二百六十四番ダンジョン』から得られる薪は一日に二百から五百キロにもなるのだ。点検のことも考えると、大型の炭窯が二基必要になるし、消火施設もいる。

 それに、従業員も雇わないといけない。長野の方の炭職人の方を二人雇い、他に炭窯の従業員を十人、探索者を四人、求人を出す。食事処が近所に無いため必要になる調理師については、大田さんのお孫さんが調理師免許を取ったものの就職出来ていないそうなので呼び寄せる。税金や法律を調べたりしてもらう法律事務所は馴染みのところに頼み、念のため産業医も一人雇う。

「うへえ」

 他の人員が揃わないうちに探索者が集まったので探索させたり田畑を手伝わせたりしつつ、集まった『傀儡擬きの木材』は自作のドラム缶炭窯で処理しつつ出来た炭は倉庫に貯蔵し、木酢液は私の畑で適切な量を調べる。『腐った木材』は発酵させている最中だ。

 幸い、というべきか、ダンジョンに注目が集まっていたこともあり、炭の売り先はすぐに見つかった。とりあえずドラム缶炭窯産の炭を納品し、田畑の人材も確保せねばと頭を抱えている間に炭窯が出来上がり、『合資会社原ダンジョン探索』は本格稼働を始めた。

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