プロローグ
~地球 柊木 憂の部屋
「よし!全クラスカンストだ!」
ああ、眠い。くらくらする。流石に3日間徹夜はきつかったかな。
ま、実りはあったしよかったかな。
「はあ、明日から学校かぁ。まだ朝だけど寝るか。限界だし。」
ベットに潜る。たった数秒で、僕の意識は闇に呑まれた。
~????(神々しく光っている何もない世界)
「・・・・・・い。お・・・さい、・・・さん。」
-ん?なんか聞こえる。眠いし、あとでいいか。
「良くありません、起きてください!」
-んあ、びっくりした。どうやら、僕を呼んでるらしい。
「ようやく、起きてくれましたね。憂さん。」
-美人がいた。
目の前には、地に着くほど長く軽くウェーブした金髪にぱっちりした目の色は金、生命のあるものには不可能な左右対称の顔、引っ込むところは引っ込み、出るところは出ている完璧なプロポーション、シミ一つない色白だが健康そうな肌、天女の装いをし、真っ白な3対の翼を持つ女性がいた。
「ウフフ、ありがとうございます。それと、初めまして、憂さん。私の名前は・・・・です。」
-あ、初めまして。あれ?声が出ないな。それと名前も聞こえなかったし。
「声に関しては、貴方が亡くなって魂だけの状態になっているからです。名前に関しては・・・あら?どうやら少しばかり制限がかかっているようですね。まあ大丈夫でしょう。それでは、本題に入りたいのですがよろしいですか?」
-あ、はい・・・じゃない!何でもないように言うから、危うくスルーするとこだったけど、なぜか、僕の名前知ってるし、心読まれてるし、僕が死んでるとか、結構重要なこと言われたりしてるんですけど!
「うーん、名前と心を読んでいることに関しては、私が天使だからですし、貴方が亡くなっていることは、そこまで重要じゃないのですよ。」
-え、天使?あ、でも翼があるしな・・・。てか、美人に、自分の死がそこまで重要じゃないって言われるとかなりショックだな・・・。脳と心臓を貫かれてるみたいだ。もう魂だけだから、そんなことはあり得ないのだが。
「それは、申し訳ございません。」
-全然大丈夫です。あ、本題に入ってもらっても大丈夫です。
「はい、それでは説明させていただきますね。まずあなたは、過度の疲労によって亡くなりました。」
-あー、やっぱり学生に3日間の徹夜は無茶だったか。
「そうですね。それで、貴方には転生ができる機会が与えられました。もちろんあなたが大好きな異世界ですよ。」
-お、よっしゃ!一回してみたかったんだよね。でも、なんで僕の趣味が分かったんだ?
「ウフフ、天使ですから。あなたは、その世界で強くなっていただいて、のちに召喚される勇者と一緒に邪神の使徒である魔王を倒していただきたいのです。」
-なるほど、でもなんで勇者だけじゃダメなんですか?
「それは、魔王はとても強く、勇者だけでは倒せない可能性があるからです。そのために、あなたの願いは、私ができるところまでではありますが、いくらでもかなえて差し上げます。」
-そんなに強いのかぁ。いくらでもかなえてくれるんですね。
「ええ、私ができるところまでですが。」
-それじゃあ、ぼくのやってたゲームの能力が使いたいです。あ、でも、この機能はなくして、それでレベル制限もなくしてほしいです。それとあれとこれ、あとは・・・・・・・・。
「かしこまりました。それならできそうです。」
-え、ほんとに!?ありがとうございます。
「いえ、助けていただくのですから、これくらいはさせていただきます。それでは、そろそろ送らせていただきますね。」
優の周りから、眩い光が溢れ出る
-はい、お願いします。いろいろ楽しかったです。ありがとうございました。
「こちらこそ、楽しかったですよ。がんばってくださいね。」
-はい!
優の視界が白で塗りつぶされ、意識は暗転した。
~テラ ライトラオックス伯爵家邸宅
「おぎゃー!おぎゃー!」
その日、この世界で、新たな命が生まれた。
その名は、『アメリア』・・・神の御業を意味した名前である。
本当に、語彙とアドバイスが欲しい。