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神託

あれから7年がたった。


「レイ。今日はついに能力鑑定の日ね。才能がなかったとしても、落ち込んだらだめよ。生きていく方法なんていくらでもあるんだから。」

「そうだぞ、能力がなかったら剣士としてパパが育ててやるからな。」


まだ能力鑑定もしてないのに朝から両親からの慰めの言葉が止まらない。そんなに期待されていないんだろうか。それはともかく、ゲームによるとここで勇者の鑑定を受けて、王国に連れていかれるんだよな。それだけは避けなくては...。


ふふふ、この日を見越して魔力阻害をしてくれるマケシ草をふんだんに使って作った薄手の手袋がある。これで鑑定を妨害してくれるはずだ。


「さあ、アランとフィオナの子レイよ。水晶の前に手をかざすのだ。」


すると水晶が光りだす。これは鑑定妨害を失敗してしまったか?


「う、う~む、なにかは書かれているんだが文字化けしていて、読み取れんの~。とりあえずはレイを才能なしとする。」


よっしゃー!


「続いて女神さまの像の前で祈り、神託をいただくのです。」


レイは女神像の前で跪き、手を合わせた。



...気付くとこの世界に転生する前の場所にいた。


「な、なんのつもりですか?」


「なんのことでしょうか?」


「なんのことでしょうかじゃないわよ。あんた、せっかく勇者にしてあげたのに鑑定を妨害するために試行錯誤してたじゃない。ずっと見てたんだから。」


ずっと見てたのか。神様も案外、暇なのか?


「だって、このままいくと僕は滅ぼされるじゃないですか?」


「なにを言ってるの?この女神フワラが絶対に負けない最強の勇者に育てあげるに決まってるじゃない。だから、安心して私の指示に従いなさい。」


「女神って言ってますけど、そもそも邪神ですよね?」


「な、なにを言ってるのかしら?失礼よ!天罰を下されたいのかしら?」


「ははは、冗談ですよ。でも、僕も死にたくはないので今の動き方のままでいかせてもらいますよ。」


「冗談じゃないわよ!邪神の使徒を作ることができるのは5000年に一度なのよ!お願いだから私の神託に従ってちょうだい!」


女神様が涙目になりながら、肩をゆさぶってくる。ていうか、邪神ってことを自白しちゃったよ。


「でも、女神さまのいう通りにすると大魔王にしたてあげられて、負けちゃうじゃないですか?ていうか邪神って認めましたよね?」


「そうよ!邪神よ!でも、邪神って言ったら誰も言うことを聞いてくれなくなるじゃない!そもそもなんで負けるって決めつけてるのよ!」


「それは...」


自分の知っているこの世界のこれからの流れについて説明をする。


「それで…最終的に私も滅ぼされると…。」



「お互い生き残るために作戦会議しましょう!」

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