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5話: 断絶の廊下
迷宮の奥、慧と雫は断絶の廊下に立ち尽くした。
その廊下は、空間が不自然に途切れたように見え、歩を進めると足元が宙に浮く感覚に襲われる。
「……重力感覚が狂っている」
慧は分析者として床の揺れや空間の歪みを細かく計算する。
雫は目を閉じ、直感で進むべき位置を探る。
「ここなら安全……」
廊下の途中には、他の参加者の罠も潜んでいた。
幻影のように現れる壁、微細に揺れる床、錯覚を利用した妨害。
「慧、右側の光を追えば安全よ」
雫の声に従い、慧は足を運ぶ。二人は絶妙な連携で障害をかわす。
だが、突然廊下の奥で光が消え、闇だけが二人を包む。
「……気を抜くな」
慧は呟き、雫も小さく息を吐く。
断絶の廊下は、極限状況での情報解析と直感判断、心理戦を試す試練だった。
二人は慎重に闇を抜け、無事に廊下の出口へ到達する。
「突破……成功」
慧の声に、雫は微笑んだ。
前方に広がる空間はさらに複雑で、これまでの試練の総合版のような難易度を予感させる。
二人は次の試練に備え、互いの呼吸を整えるのだった。




