プロローグ︰死んだかと思ったのに
初めてのハイファンタジーです!
※歴史×フィクションなので、本当のことだと思わず、頭を空っぽにして読んでください。
本当の那須与一はこんな元気なキャラじゃないと思います。( `・∀・´)ノヨロシク
♦西暦1198年 8月8日
「──あのお方の命令で京都にいかなければ。早く行くぞっ!」
「「おう!」」
パカラッパカラッ
馬を走らせ仲間を連れて京都へ向かう。
一日でも早くつきたい。そのぐらい大事な予定があるんだ。
でも、急ぐと馬が疲れるしな…うーん…。
おおっと、まだみんなに自己紹介してなかったな。
俺の名前は那須与一だ。武士をしていて、24歳だ。まあ、弓を使ってるけどな。
そして俺は四年前、源平合戦で活躍した。
自慢じゃないけど遠く離れて揺れる扇を弓で撃ち落としたんだ。
ほら、今では平家物語の「扇の的」ってあるだろ?
そこで扇を落とし、ついでに平家の人も殺したのが俺だ。
なんで知ってるかって?俺が中学校の教科書に載っていた夢を見たんだよ。
もぅ、質問が多いな。俺がこの口調なのは、最近流行りの異世界転生の主人公に憧れてるんだ。
本当は拙者とかだからな。まあ、自分が異世界転生できるとは思ってもないけど。
まあまあ、それは置いといて、俺の弓の腕前が認められて、もっとあのお方の信頼を得たんだよ。
ああ、本当に尊い。あのお方の顔を見るだけでご飯3杯分は食べれるな。
え?あのお方を知らないだって??ん???
「え、えぇーー!!!本当に知らないのか!?」
あんなにすごいお方を!?
「与一急にどうしたんだ!?」
「ああ、すまん。なんでもない。」
失礼、思わず叫んでしまったよ。
あのお方とは、とってもすごい源頼朝様だよ。まあ、名前を言ってなかったからしょうがないか。
頼朝様の命令は絶対で、頼朝様の命令を無視すると一瞬で首が飛ぶという超ブラックな仕事だ。その代わりに仕事に見合う成果を出したらすごっいご褒美がもらえるんだけどね。
俺は今のところなんとか生き残れているし、大丈夫でしょ。
弓には自信があるし。
それにしても、今回はなんの任務だろうか。考えるだけでもワクワクする。人殺すのは申し訳ないけど、頼朝様に認められるのは嬉しいからな。源頼朝様ファンクラブがあったら、入りたかったぜ。
そうだ、みんなに俺が好きなものを教えてあげよう。
一回しか言わないからな。よーく聞いとけ。
1.異世界転生のお話
2.頼朝様
3.弓矢
以上だ。
──あっ!!
絶っっっっ対に頼朝様に言うなよ?頼朝様より異世界転生のほうが好きだって。
…言うなよ??
おっと、こっちに夢中で忘れてた。早く源頼朝様のところまでいかなければ。
「皆のもの!スピードを上げるぞ!!」
スピードを上げるために、馬をムチで叩いた。
「ヒヒーンッ!!」
「──っ!!!」
しかし、なぜか急に馬が前足を上げて止まった。
咄嗟のことで間に合わず、与一は馬から投げ落とされてしまった。
ドンッ
そして、地面に頭を打ち付けてしまった。そこが人間の急所となるのに。
「与一殿大丈夫か!?今日は源頼朝様と此方が大好きな異世界転生?を話し合うんでござるんでしょ!?こんなところでくたばってはだめでござる!」
「おい、お前。慌てすぎて変な喋り方になってるぞ!
与一、しっかりしろ!!起きろ!起きるんだ!!お願いだから!!」
そうだ、今日は源頼朝様から任務を聞いたあと、異世界転生について語り合うんだった…
うっ、だめだ。立ち上がれない。少し動いただけで頭が痛すぎる。
ああ、優しい仲間を持てて幸せだったな。
バタッ
「「!?与一殿!!」」
俺は死ぬのか…?まだ24なんだが…。
源頼朝様とも話したかったけど、それよりももう少し弓をやりたかった…それだけが心残りかな…
もう少し生きたかったな……ああ、馬に落ちて死ぬとかカッコ悪いわ。俺の人生の最後が……
うっ、だんだん意識が遠のいていく。
──────────────
〜??視点〜
ここはどこだ?
『……可哀相…人の…よ。』
あれ?なんか喋ってる。
『だな、前世では……あ…なにすごい…をしたん…。心残…の弓を存…にや…せ…やろう…』
『ああ、楽し…でくる…良…ぞ…』
それにしてもここは心地が良い。なんかここ、前にも来たことがある気がする。
ずっとここにいたいな。
ふわふわして温かくて、何かに包まれているような…
──────────────
う…ま、眩しい。もう少しだけ寝てたいんだけど…。
まだ、任務も聞いてないのに…
「──って、はっ!任務を聞かなくては!!って、ここはどこだ?」
右を見ると森。左を見ても森。
与一があたりを見回すと視界いっぱいが森。
地面が芝生で、太陽は真上でギラギラ輝いている。
「えっ、本当に、ここどこだ!?」
ま、まさか……
「異世界転生ー!?!?」
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